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建設技術研究所相談役・大島一哉氏/18年秋の叙勲で旭日小綬章を受章  [2018年11月30日2面]

大島一哉氏

 ◇希望を与える業界へ力尽くす
 建設コンサルタンツ協会(建コン協)の会長として業界をけん引した功績、建設技術研究所の元社長としての実績を評価していただいたことは光栄だ。建コン協からの推薦で叙勲の栄に浴するのは50年ぶりと聞いている。建設コンサルタントの仕事を認めていただき、業界で働く人にも励みになると考えている。
 河川技術者として建設技術研究所に入社し、一貫して計画畑を歩んできた。最初の仕事は山梨、神奈川両県を流れる相模川の河川整備計画の立案だった。この関係で相模川の洪水調整を担う宮ケ瀬ダムの計画立案にも携わった。河川系の仕事が主力の会社だったため、霞ケ浦導水事業の計画立案といった国にとって重要な仕事に次々携わることができたのは幸運だった。
 昭和40、50年代は水質汚濁が問題となっていた。富栄養化で藻類の「アオコ」が発生する霞ケ浦の水質を土木研究所の方々と一緒に調べたのは思い出の一つだ。流域から汚濁物質が入り、アオコの発生現象が見られるまでの数値モデルと計算式を作った。最近はコンサル各社が多様な計算式を作成しているが、当時から発注者が熱心に指導してくれたおかげで、コンサルの今がある。
 土木は多様な分野の専門家が集まってできる総合技術だ。参加する人が同じ意図を共有し、コミュニケーションを十分にとらないといけない。建コン協の会長として提案した設計者、施工者、発注者による3者協議の仕組みを国が制度化してくれたときは大変にありがたかった。
 若い人には机上で考えるだけでなく、現場を知ることが第一だと伝えたい。もうひとつはプロジェクト全体の中で自らの役割を分かって仕事を行うよう努力してもらいたい。これからは事業全体の方向性から見落としはないかを若手にアドバイスしたい。
 コンサルの仕事は万国共通だ。昔は土木インフラの計画と設計にとどまっていたが、今は地方創生、都市開発に進出している。手掛ける領域はもっと広がるだろう。若い人が将来の希望とやりがいを感じる業界づくりに一層力を尽くしたい。

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