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政府/国土強靱化基本計画修正案/災害リスク高い区域の建築物立地規制  [2018年12月6日1面]

 政府は5日、月内に閣議決定する改定国土強靱(きょうじん)化基本計画の修正案をまとめた。10~11月に行った一般からの意見募集を踏まえ、6月以降に発生した大規模な自然災害を教訓に推進する施策を明確化。西日本を中心とする広い範囲で洪水や土砂災害が多発した2018年7月豪雨に伴う施策では、災害リスクが高い区域にある建築物の移転促進や気候変動の影響に考慮した治水対策などを挙げた。
 修正案は、同日に東京都内で開いた外部有識者で組織する「ナショナル・レジリエンス(防災・減災)懇談会」(座長・藤井聡内閣官房参与)で提示した。近く政府の国土強靱化推進本部(本部長・安倍晋三首相)が最終案をまとめる。
 一般からの意見募集を踏まえ、修正案では直近の災害を教訓に取り組む施策を追加した。18年7月豪雨の被災地にある流域や山間部で被害が多発したことなどを念頭に、災害リスクが高い区域にある建築物の移転や同区域への立地規制を促進。18年7月豪雨と同等規模以上の新たな豪雨災害に備え、抜本的な強化を図るための治水対策を検討していく考えも示した。
 直近の災害を教訓とする施策のうち、人命や社会経済活動への影響を最小化するという観点から、優先度と重要度が高い施策は今後3年で集中実施する。
 近く改定計画と同時に決定する「防災・減災、国土強靱化のための3カ年緊急対策」に盛り込み、詳細な実施内容や定量的な達成目標、事業費などを明らかにする。
 改定計画では新幹線ネットワークの整備や高速道路暫定2車線の4車線化、宅地の耐震化なども盛り込む予定。こうしたインフラ整備の担い手となる地域に精通した建設技能労働者の確保・育成策に注力する方針も打ち出す。
 《国土強靱化基本計画案修正部分の要旨》
 【18年7月豪雨など直近災害踏まえた施策】
 〈住宅・都市〉
 ▽ブロック塀安全対策
 ▽盛り土造成地の滑動崩落や液状化を防ぐ宅地耐震化
 ▽住宅・建築物開口部の飛来物対策
 〈エネルギー〉
 ▽電力インフラの強靱性向上
 ▽災害リスクが高い地域に集中するエネルギー供給拠点の緩和
 ▽重要施設への自家発電設備導入
 〈交通・物流〉
 ▽新幹線ネットワーク整備推進
 ▽高速道路暫定2車線区間の4車線化
 〈農林水産〉
 ▽脆弱(ぜいじゃく)地質地帯の山腹崩壊対策
 ▽廃止も含めたため池の総合的な対策
 〈国土保全〉
 ▽高規格堤防整備
 ▽気候変動の影響踏まえた治水対策
 ▽防災気象情報の高度化・利活用推進・基盤的施設の継続性確保
 〈土地利用〉
 ▽災害リスクが高い区域の建築物立地規制や域外への移転促進

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