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改正水道法が成立/施設の維持管理・更新義務化/コンセッション行いやすく  [2018年12月7日1面]

 水道事業の経営基盤強化策を盛り込んだ改正水道法が6日の衆院本会議で可決、成立した。老朽ストックが増えている水道施設の維持管理・更新を着実に進める制度を導入。コンセッション(公共施設等運営権)事業の適用を後押しするため関連手続きを簡素化する。人口が減っていっても現在と同等水準以上の水道サービスが持続的、安定的に提供できる環境を整える。 =2面に関連記事
 改正法の柱は▽関係者の責務明確化▽広域連携の推進▽適切な資産管理の推進▽官民連携の推進▽指定給水装置工事事業者制度の改善-の5点。
 適切な資産管理を推進するため、地方自治体を中心とする水道事業者に水道関連施設の維持・修繕の実施を義務付ける。施設の基礎情報をまとめた台帳の作成・保管も規定。長期視点での計画的な更新と、更新事業の見通しや収支予測の作成と公表にも努めるよう求める。
 官民連携も推進し、自治体がコンセッション事業を行いやすくする規定も追加した。現在は国に水道事業認可を返上し、民間運営権者が新たに認可取得する手続きが必要となる。改正法では自治体が認可を持ち続けられるようにし、手続きの省略を図る。災害など不測のリスク発生時に最終責任が自治体にあることを明確にする目的もある。
 海外では、民間事業者の参入が水道料金の高騰や水質悪化につながり、公営化に戻すという例もある。同様の事態に陥らないよう、改正法では料金設定を含め国が自治体の事業計画を審査する「許可制」を採り、民間事業者への立ち入り調査も実施する。
 水道施設の戦略的な維持管理・更新やコンセッション事業を推進する背景には、将来的な自治体の水道担当職員数や設備投資に充てる予算の減少見通しがある。改正法では水道事業経営の効率化を目的に、下水道政策と同様に複数の市町村にまたがる広域単位で経営統合を促す措置も盛り込んだ。
 宅地内での給水管やトイレなどの設置に当たる「指定給水装置工事事業者制度」も改善する。水道事業者への無届けや不良施工といった違反行為が相次ぐ事態を受け、新たに指定業者の有効期間を5年で区切る更新制を導入する。
 水道施設の維持管理適正化を図る台帳作成・保管規定の施行日は3年以内に政令で別途定める。これ以外の規定は先行して公布から1年以内に施行する。

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