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清水建設/騒音環境下でのコミュニケーションツールを開発/骨伝導で円滑に通話  [2018年12月27日3面]

骨伝導ヘッドセットを着用した状態

 清水建設は26日、大きな騒音が発生するトンネル内の工事向けに、マスクや耳栓をした状態でも円滑なコミュニケーションが可能な通話システムを開発したと発表した。音声の振動をこめかみの骨から聴覚神経に伝える「骨伝導」の仕組みを採用。周囲の音量に関係なく通話できる。トンネル工事現場に試験導入し効果を確認した。
 システムの開発は京セラが技術協力した。19年夏ころにもマイクやスピーカーをパッケージ化した小型モデル機を完成させる予定。これに心拍や脈拍などをセンサーで測定する京セラのバイタルセンシング機能を付加し、20年度の商品化を目指す。
 開発した「骨伝導ヘッドセット」は骨伝導のスピーカーとマイク、音声データを有線で送受信する無線接続アダプターなどで構成する。スピーカーで聞く時は音声の振動をこめかみから聴覚神経に骨伝導させ、話す時はマイクが声帯やこめかみの振動から音声を拾う。マスクや耳栓などの防護具を着脱せずに通話できる。
 使用者がマスクを着用したまま通信したい相手の名前を言うと、音声認識人工知能(AI)アプリが自動的に機能して1人または複数人の通話相手を選定し通話が始められる。
 長崎県大村市で清水建設が施工を進める「九州新幹線(西九州)、木場トンネル他」(鉄道建設・運輸施設整備支援機構発注)の現場に試験導入した。防じんマスクと防音耳栓をした状態で、さらに「極めてうるさい」とされる90~95デシベルの騒音下でも明瞭な音質と音量で通話できた。
 トンネル現場は粉じん作業があるため防じんマスクや耳栓を着用して作業するケースが多い。これらの防護具の着用はコミュニケーションの妨げにもなるため、生産性低下や事故の要因になりかねないという問題があった。

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