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戸田建設ら/トンネル発破の施工良否判定システム開発/ドローンとAI使い自動で  [2019年1月9日3面]

切羽近傍の自動撮影

自動撮影画像から作成した3D画像

 戸田建設は、ディープラーニング(深層学習)などを駆使したソリューションビジネスを展開するRist(東京都目黒区、遠野宏季社長)と共同で、山岳トンネルの発破掘削工法で施工の良否を自動判定する「ブラスト・アイ」を開発した。自律飛行型のドローン(小型無人機)により、発破後の飛び石の形状を自動撮影して3次元(3D)データ化し、人工知能(AI)で施工結果を判定する。これまで熟練工が担ってきた判定業務の自動化につなげる。
 発破の際には、削孔数や削孔位置、削孔深度などの組み合わせを検討する必要がある。ブラスト・アイは誰でも効率的に適切な判定結果が得られるようにするのが開発の狙いだ。発破後の飛び石形状を自動撮影し、3Dデータ化する「Blast Eye」技術と、発破後の3D飛び石形状から発破の良否を判定する「Blast AI」技術で構成する。
 ドローンの下部に搭載したデジタルカメラで、切羽近くの3D画像を約20枚撮影してデータを作成する。トンネル内では衛星利用測位システム(GPS)が受信できず、正確な位置情報が得られない。この課題に対応するため、特殊な高輝度LEDライトや2対のステレオカメラで鋼製支保工などを特徴点として活用。ドローンが自律飛行できるようにした。
 発破の良否判定に向けては模擬的なトンネルを実験室に用意。トンネル工事の経験が豊富な熟練工の判定結果(約150組)を学習用データとして準備した。ディープラーニングにより、▽良好な発破▽普通の発破▽不良な発破-の3分類での判定が可能になる。10組ずつ用意した確認用データで判定結果を検証したところ、約85%の正答率が得られたという。
 今後は、全国の発破掘削データを集積して深層学習を重ねていき、判定精度を高めていく。発破掘削による山岳トンネル現場で活用していく予定。さまざまな自動計測や、3D領域を扱うAI開発などへの利用も検討していく。

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