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大成建設ら7者/北海道室蘭市で水素配送システム実証事業開始/サプライチェーン構築  [2019年1月31日3面]

関係者によるテープカット

 大成建設ら7者は、環境省が推進する「地域連携・低炭素水素技術実証事業」の一環として、北海道室蘭市で建物や街区での水素利用の普及を目的とした低圧水素配送システムの実証事業を開始する。風力発電で製造した水素を、水素吸蔵合金タンクを搭載したトラックから建物に設置された定置用水素吸蔵合金にホースで移送し、燃料電池から建物へ電気や熱を供給する事業。事業期間は19年度までの2年間を予定している。
 室蘭市内で30日、一連のシステムに使う水素製造・利活用施設の開所式が開かれ、環境省や実証事業者の関係者がテープカットした。事業者は▽大成建設▽室蘭市▽九州大学▽室蘭工業大学▽日本製鋼所▽巴商会▽北弘電社-の7者。大成建設が代表を務め、全体の統括と基本システムの設計などを担当している。
 水素サプライチェーンの流れは、まず室蘭市が所有する祝津風力発電所で発電された電気を使って水素を製造。水素は車載型コンテナに内蔵された水素吸蔵合金タンクに直接貯蔵する。水素を貯蔵したタンクをコンテナごと水素運搬車に搭載し、約10キロを走行して民間の温浴施設まで輸送。燃料電池で発生する電気と温水を温浴施設で使用し、水素吸蔵合金の水素吸放出に必要な熱には温浴施設の未利用低温排熱を利用する。
 水素は利用時に二酸化炭素(CO2)を排出せず、再生可能エネルギーの輸送・貯蔵などにも活用できるため、地球温暖化対策上重要なエネルギーとして注目されている。環境省では低炭素な水素の利活用を通じた地球温暖化対策を推進するため、15年度から「地域連携・低炭素水素技術実証事業」(低炭素な水素サプライチェーン実証事業)に取り組んでいる。

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