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コマツ/小川啓之次期社長が会見/モノとコトの両方でイノベーション  [2019年2月4日3面]

会見する小川次期社長〈右〉と大橋社長

 コマツの社長に4月1日付で就任する小川啓之取締役兼専務執行役員中期経営計画担当が1月31日、東京都千代田区の帝国ホテルで記者会見した。同社を取り巻く事業環境の変化を踏まえ、小川次期社長は「安定した収益を確保するため、変化に左右されず成長を続ける」と抱負を語った。企業価値を高めるため、ESG(環境・社会・企業統治)の課題解決を推進し、収益性の向上も強化する。
 小川氏は会見で「モノとコトの両方でイノベーションを起こす」という言葉を繰り返した。建機という“モノ”と、ICT(情報通信技術)やソリューションビジネスなどの“コト”に重点投資し、業務やステークホルダーの価値を高める考え。大橋徹二社長が推し進めたスマートコンストラクションは、これまで各工程に分かれていた取り組みを一気通貫させる。併せて海外への展開も進めていく。
 米中貿易摩擦は直接的な影響は少ないと見る。理由には、需要や為替の変動などに応じて最適な工場で生産し輸出する強固な「クロスソーシング」体制を挙げる。例えば、米国や中国から輸入している部品はタイやインドネシアなど他国の工場からも調達が可能という。
 小川氏は「その時々の状況を見ながらフレキシブルに対応していく」としながら、中国の景気動向は世界経済にも影響があるとして注視していく考えを示した。中国では、現地メーカーの存在感が増してきているが「高品質、高機能の製品を高い値段で売っていく。アフターマーケットビジネスを伸ばしていくのも変えない」と、品質重視の姿勢を貫く方針を示した。
 小川氏はこれまで、米国やインドネシアで勤務した経験を持つ。大橋社長は次期社長に小川氏を選んだ理由の一つに、海外での勤務経験を挙げた。「コマツの売り上げは85%が海外。海外の人たちとチームワークを作り上げるのが大事だ」と指摘。人選に当たっては「アジアを含め修羅場をくぐり抜けているのがポイントだった」と話した。
 小川氏の人物像については「冷静で現場主義」と述べ、「現場と話し合って方向性を決めているのがまさにコマツのやり方だ。技術などの激しい変化に対応できると考えた」と、かじ取り役にふさわしい人物と評した。

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