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厚労省/水道施設の更新費推計/今後20年で平均1・9兆円  [2019年2月7日1面]

 厚生労働省が全国にある水道施設の将来更新費を推計した。破損や破断などの大きな被害が出る前に修繕しておく「予防保全」の手法を採用する場合、19~38年度の20年間で年度平均約1兆9000億円と算出した。市町村を中心とする水道事業者に参考データとして活用してもらい、更新費の縮減や費用負担の平準化につなげたい考えだ。
 更新費の推計は、16年度時点で全国にある水道施設のうち、更新基準年数に達したストックの量や更新単価、取得額を使って行った。予防保全手法で維持・修繕を行う場合、19~38年度の20年間で平均約1兆9000億円と算出。19~20年度と33年度がそれぞれ2兆円を上回ると予測した。
 一方、直近の過去10年間(07~16年度)で更新基準年数を迎えたストックの取得額は平均約1兆7000億円。19~38年度の更新費は過去10年間と比べ、平均で約2000億円余分に必要となる見通しだ。
 今回の推計結果では、中長期的に水道施設全体を対象にした更新費の累計額や年度別の内訳、管路や浄水場といった施設種類別の内訳を公表していない。更新基準年数は、管路40~56年、土木73年、建築70年、設備25年となっている。
 水道施設も含むインフラ全般の老朽化対策を巡っては、政府方針で関係省庁が所管する個別施設ごとに将来の維持管理・更新費を推計し、施設管理者に中長期的なコストの縮減や負担平準化に役立ててもらう目標を打ち出している。厚労省も19年度に今回より詳細な水道施設の更新費をはじめ、今回対象にしていない維持管理費を推計・公表する予定だ。
 厚労省によると、16年度時点で全国にある水道管路(総延長約66万キロ)のうち、法定耐用年数(40年)を超えた割合は14・8%と10年前の2倍超に増加。更新率は15年前の半分となる0・75%に落ち込んだ。こうした影響に伴い、現在年間で約2万件の漏水・破損事故が発生している。
 昨年の臨時国会で成立した改正水道法では、水道施設の計画的な更新を努力義務化する制度が創設された。

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