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国交省/キャリアアップシステム活用「能力評価制度」指針案/業界共通ルール明示  [2019年2月14日1面]

 国土交通省は建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用した建設技能者の「能力評価制度」に関するガイドライン案をまとめた。専門工事業団体などが職種ごとに作る能力評価の基準と実施規定について業界共通のルールを明示。CCUSの利用を始める前の経験の評価方法も示した。能力評価を受けた技能者の呼称を定め、処遇改善や魅力向上に向けたPRに活用することも盛り込んだ。
 国交省は制度の大枠を示す告示案と、詳細を明記するガイドライン案について広く意見を聴取。年度内に決定し、CCUSの本運用が始まる4月に制度を開始する予定だ。
 ガイドライン案によると、能力評価制度はCCUSにより客観的に把握できる経験、知識・技能、マネジメント能力での評価を基本とする。能力評価は、▽レベル1=初級(見習い)技能者▽レベル2=中堅(一人前)技能者▽レベル3=職長として現場に従事できる技能者▽レベル4=高度なマネジメント能力を有する技能者(登録基幹技能者など)-の4段階で行う。
 職種ごとに設定する基準には、各レベルの最低限必要な就業日数、保有資格、職長・班長としての就業日数を定める。就業日数215日を1年として換算。保有資格は国の資格制度だけでなく、一定の客観性が確保されている民間資格制度も活用できるとした。
 職長は「職長および職長の直近下位に配置され複数の班を束ねる者」、班長は「職長以外の者で複数の班や技能者を束ねる者」と規定。住宅現場の場合は「棟梁(とうりょう)」を職長として登録するなど、職種の特性に応じた柔軟な運用を求めた。
 CCUS利用開始前の経験は「経歴証明」で評価する。経歴はCCUSに事業者登録している所属事業者など(元請事業者や上位下請事業者を含む)が証明する。
 経歴証明の起算点を、建設業に関する資格の取得年月を基本とし、CCUSの登録情報で確認。経歴証明での経験と、CCUSの蓄積経験を足してレベル判定する。経歴証明を提出できるのは、2024年3月末までとする。
 実施規定には、評価申請、評価実施、結果通知などを明記する。技能者の所属する事業者が実施機関(専門工事業団体など)に加入していなくても申請できるようにする。所属事業者などの代行申請も可能だ。
 評価事務を他の者に委託することもできる。申請者から評価手数料の徴収も可能とする。国交省が今後開発を進める「技能レベル判定システム」(仮称)の使用も認める。
 建設技能者の能力評価制度に関するガイドライン案で示す「各レベルの基準」は次の通り。
 【レベル4】
 〈就業日数〉登録基幹技能者講習の受講要件が10年以上の実務経験であること、最上位のレベルであることを踏まえて設定
 〈保有資格〉登録基幹技能者を必ず設定。高度なマネジメント能力を測ることのできる資格や表彰制度の設定も可能。
 〈職長・班長としての就業日数〉3年以上の職長としての就業日数を必ず設定
 【レベル3】
 〈就業日数〉登録基幹技能者講習の受講要件が10年以上の実務経験であること、最上位のレベル4の一つ下のレベルであること、職長として現場に従事できる技能者のレベルであることを踏まえて設定
 〈保有資格〉技能検定がある職種は1級技能士または単一等級の技能士の資格活用が基本。技能検定のない職種はその他の国家資格や民間資格を活用。
 〈職長・班長としての就業日数〉一定の職長または班長としての就業日数を必ず設定
 【レベル2】
 〈就業日数〉登録基幹技能者講習の受講要件が10年以上の実務経験であること、レベル3の基準として設定した就業日数を踏まえて設定
 〈保有資格〉中堅技能者(一人前の技能者)として従事するのに必要となる資格を考慮して設定
 【レベル1】
 CCUSに技能者登録。レベル2~4の評価を受けていない。

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