論説・コラム

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回転窓/梅の香りと春の足音  [2019年3月5日1面]

 今年に入り関東地方は雨の少ない日が続いた。ほとんど降雨がなかった1月、傘を持つ日は増えたものの、平年に比べ降水量が少なかった2月。月が変わって3月は日曜日から冷たい雨が降り続く▼今年は明日6日が二十四節気の第3「啓蟄(けいちつ)」だそう。啓は開く、蟄は「虫などが土の中に隠れる」という意味。啓蟄と並べば「冬ごもりで隠れていた虫たちがはい出る」時期となる。若葉が芽吹き始めるのもこの頃という▼冬が去り、春が訪れようとしているこの時期、学校はもうすぐ卒業式を迎え、企業では人事異動の発表があるころか。年度末まで残り1カ月余り、何かとばたつく時期に入っている▼忙しさを理由についつい山積している問題を先送りにしたくなる。だがこういう時こそ心にゆとりを持ち、周囲に気を配って場を和ませる役割を果たすくらいの気持ちが必要なのだろう▼先週末、用事があって訪れた近所の公園で梅の花が咲きほこっていた。〈梅が香(か)に のつと日の出る 山路かな〉(松尾芭蕉)。梅花の香りに誘われるように、大きな朝日が姿を現す早春の情景を詠んだ。春よ来い、早く来い。

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