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建設コンサル主要17社/新卒採用に積極姿勢/災害対応踏まえ体制強化  [2019年3月8日3面]

建設コンサルタント各社の人材採用状況

 大手建設コンサルタントが新卒採用数を伸ばしている。主要17社が採用し4月入社を予定する新卒者は前年よりも65人多い合計678人。頻発する大規模災害への対応やマンパワー不足解消を目的に各社が一定数を確保した。ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)の実現に向けた取り組みも採用拡大につながったとみられる。
 日刊建設工業新聞が2月に実施したアンケートの結果を見ると、今春(2019年4月)入社の新卒者は合計678人、うち技術系は未回答の1社を除き593人と全体の8割強に達した。最大手の日本工営は144人の新卒採用を予定する。人数は前年に比べて2倍程度となる。50人以上は建設技術研究所とパシフィックコンサルタンツ、オリエンタルコンサルタンツ、八千代エンジニヤリングの4社。技術系は日本工営が136人、建設技術研究所は56人、パシコンも55人を計画する。
 採用数が好調な背景には、国土強靱(きょうじん)化に関連した調査・設計業務の発注量増加などがある。発生頻度が増えている大規模災害への対応も、人材獲得に積極的な要因の一つだ。復旧・復興に奔走した各社からは人材不足を訴える声が寄せられた。ベテラン社員の退職に伴うマンパワー不足も重なり、ある大手建設コンサル会社幹部は「体制強化を図っている」と業界の流れを解説する。
 長時間労働の上限規制などが柱の働き方改革関連法の施行も大きい。施行開始まで1カ月を切る中、職場環境の改善に向けて取り組みを強化してきた点も採用拡大の要因とみられる。
 20年4月の採用予定の総数は700人超を見通す。うち10社が前年よりも増やす計画だ。採用予定数を増やすと答えた企業のうち、日本工営は150人、パスコは今春よりも倍増の70人を計画。建設技術研究所、オリコンサルも60人を見込む。採用確保に向け、大半がインターンシップ(終業体験)の受け入れや学校訪問の実施を挙げた。アジア航測は映画「シンゴジラ」の制作などに協力。知名度向上に努めている。 
 18年度中途採用数は415人(未回答の1社を除く)と、17年度の355人を大きく上回る見通し。日本工営は事業拡大に伴う増員、大日本コンサルタントも年齢構成のゆがみの解消を理由に挙げる。経験豊富な人材を積極的に採用するケースは今後も続きそうだ。

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