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東京都下水道局/10年超の隅田川幹線工事(足立区)が終盤に/19年度に二次覆工  [2019年4月12日4面]

隅田川幹線の地中接合部。接合トンネルが〈右〉が既設トンネルに到達した

 ◇トンネルの地中接合が完了
 東京都下水道局が足立区千住地区の浸水対策として進めている「隅田川幹線」の整備工事が終盤を迎えた。地下約40メートルで行われていたシールド機の掘進作業は昨年11月に最終地点へ到達。本年度にトンネル坑内をコンクリートで仕上げる二次覆工を終える。2008年から長い時間を費やし造り上げてきた主要な土木構造物がほぼ完成した。
 隅田川幹線は内径4750ミリ・延長3120メートルのシールドトンネルで、下水管に流れ込んだ雨水を一時的に貯留する役割を持つ。たまった雨水を近隣の「千住関屋ポンプ所」(整備工事中)に送り、隅田川に放流する仕組みだ。毎秒37・3立方メートルの雨水量に対応できるようにする。
 既にシールドトンネルは構築を終えており、現在は「隅田川幹線その4工事」として、シールドトンネルと千住関屋ポンプ所を結ぶための地中接合シールド工事が進行中。施工は東急建設が担当している。
 地中接合に当たっては、既設トンネルと接合トンネルの直径が異なるため、既設トンネルの接合部を約2倍に拡幅する「同その3工事」を事前に行った。掘削する地盤を保持するため、人工的に地盤を凍らせる「地盤凍結工法」を採用。国内最大級となる約3700立方メートルの凍土を造成した。
 既設トンネルの拡幅された接合部をターゲットに、昨年1月から接合トンネルのシールド機が掘進を開始。同11月に接合部まで到達し、二つのトンネルの地中接合が無事完了した。今後は接合部などの二次覆工を進め、雨水がトンネル内をスムーズに流れるようにする。都下水道局によると、別発注で付帯施設工事なども予定しているという。
 住宅地の道路直下で行われる工事で、高い技術力が要求された。現場を担当した東急建設の佐藤忠信所長は「軟弱地盤のため地表への影響が無いよう気を配った。線形管理にも細かく神経を使った」と工事を振り返った。

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