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国交省/木材利用の庁舎整備さらに促進/非木造でも内装木質化、19年版仕様書に明記  [2019年4月16日1面]

 国土交通省は庁舎整備を通じて木材利用をさらに促進する。これまで「公共建築木造工事標準仕様書」(木造仕様書)で規定していた木下地やしっくい塗りなどの項目を、2019年改定で「公共建築工事標準仕様書」(仕様書)に移した。木造だけでなくRC造やS造でも内装の木質化を進める。仕様書にある木工事の材料にCLT(直交集成板)などを追加。木造仕様書にCLTパネル工法工事を新設するなどして、木造化を推進する。
 3年ごとに見直される標準仕様書は、公共建築工事に関する政府各機関統一の基準。19年版として9編の標準仕様書・標準図を改定した。
 官庁施設整備では、10年施行の公共建築物木造利用促進法をきっかけに、木造化や内装などの木質化が進められるようになった。RC造など非木造でも木下地を含め、さらなる木材利用の推進を図るため、16年版木造仕様書の「左官工事」と「建具工事」の項目を、19年版仕様書の「左官工事」と「建具工事」に移し統合した。左官工事に適応する木下地の適用範囲や工法などを規定。左官の仕上げとして▽ドロマイトプラスター塗り▽しっくい塗り▽こまい塗り-の三つを加えた。
 しっくい塗りは1948年版仕様書に規定されていたが、高度経済成長に伴う大量建築の時代に伝統的な工法の使用が少なくなり、65年版で記述が削除。2019年版で半世紀ぶりに復活した。
 公共建築物木材利用促進法に基づく国の基本方針(17年6月改定)には、公共建築物の整備に当たってCLTや木質耐火部材など、新たな木質部材の活用を促進する規定などが設けられている。これを踏まえ、仕様書の木工事の材料としてCLTや化粧ばり構造用合板などを追加した。
 木造仕様書に「CLTパネル工法工事」の規定を新設したことで、CLTが構造材として採用できるようになる。「軸組構法(壁構造系)工事」と「同(軸構造系)工事」で部分的に、「枠組壁工法工事」で屋根下地と床材に、CLTパネルを規定し活用を促す。
 19年改定では、仕様書に「生産性向上」に関する規定が初めて盛り込まれたのも特徴だ。生産性向上に有効な工法などが提案された場合、監督職員と協議することができる。
 安全・安心の確保策も追記。屋根からの墜落防止の対策強化として、屋根工事用足場および施工方法(JISA8971)に基づく足場・装備器材を設置する規定が追加されている。

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