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建専連/技能者の処遇実態調査結果/職長以下は客観的な評価基準なし  [2019年5月15日1面]

 建設産業専門団体連合会(建専連、才賀清二郎会長)は、技能労働者の処遇の実態を把握する調査結果をまとめた。登録基幹技能者、職長、それ以外の技能労働者別の給与額平均は、熟練者ほど水準が高い。ゼネコンが手当てを付ける登録基幹技能者に対して、職長や技能労働者は能力を客観的に評価する方法がない。建設キャリアアップシステム(CCUS)に基づく4段階の能力評価などの必要性を裏付ける調査となった。
 建設業福祉共済団委託事業となった調査は、2018年11月5日~12月26日に実施。有効回答は826件だった。
 月当たりの平均給与額は、登録基幹技能者(平均48歳)が43万9591円、職長(47歳)が38万8000円、技能労働者(40歳)が32万4206円。いずれも公共工事を主体とする技能労働者の方が、民間工事を主体に働く人より給与水準が高かった。公共工事設計労務単価の継続した引き上げや社会保険加入の促進が官民差に表れた格好だ。
 登録基幹技能者の平均給与額を年収に換算すると527万5092円。日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)が目指す「40代で600万円」に「施策の効果もあって近付きつつある」(建専連)と評価している。
 能力評価の方法は、全国規模のゼネコンを中心に登録基幹技能者の資格を取得した場合、優良職長手当てに反映したり直接評価したりしている。優良職長手当ては平均で日額2473円、月額2万6340円。資格取得が処遇改善で一定の効果を上げている。
 職長、技能労働者はともに「仕事ぶりを上司が評価」しているのが実態で、評価基準が厳密に設定されていない。職長は統率力や指導力、段取りの良さ、技術的判断力、調整・交渉能力などが重視され、技能労働者は勤勉さなどが評価されている。
 CCUSの普及を目指す国土交通省は、技能労働者の能力を4段階で評価する基準を職種ごとに作る計画。今回の調査結果は、能力に応じた適切な処遇を得られるようにする施策を進める上でのバックデータとなる。今後も調査を継続して処遇の変化などを把握していく考えだ。

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