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主要ゼネコン26社/19年3月期決算/好調維持、施工余力・利益率見据えた受注へ  [2019年5月16日1面]

 上場ゼネコン主要26社の2019年3月期決算が15日に出そろった。連結ベースの売上高が初めて2兆円を突破した大林組を筆頭に、大手ゼネコンらの業績は好調で、26社中19社が増収となった。工事の採算を示す完成工事総利益(粗利益)率は、17社が10%台を維持しており、収益確保に寄与している。業績の先行指標となる単体受注高も19社がプラス。繰り越し工事高が増える傾向にあり、施工余力や利益率を考慮しながら受注案件を選んでいくことになりそうだ。=3面に関連記事
 増収となった企業のうち西松建設は、長期大型案件が順調に進捗(しんちょく)したことなどを背景に、連結売上高を前期に比べ22・8%伸ばした。長谷工コーポレーションは連結、単体とも売上高が過去最高を記録。戸田建設は連結で、フジタは単体で売上高を5000億円台に乗せた。
 本業のもうけを示す営業損益は半数の13社が前期を上回った。粗利益率は前期の水準を19社が下回ったものの、「国内が好調で利益率は引き続き高い」(準大手・中堅ゼネコン)と見る向きが強い。五洋建設は5期連続で純利益が過去最高を更新した。労務費などが高止まりしているが、生産性向上や計画的な調達などでおおむね吸収できているようだ。資材では鉄骨価格の上昇に警戒感が出ている。
 三井住友建設は土木や海外が好調で過去最高の受注高となった。熊谷組は17期ぶりに受注高が4000億円台に乗った。大型案件のほか、消費税率引き上げを見据えた駆け込み需要が受注を押し上げたという。受注が好調な中、22社で次期繰越高が増加している。工事の大型化に伴い工期が長い案件が増えていることも影響しているが、「施工能力を考慮して受注量を抑えていく」(準大手・中堅ゼネコン)との声もある。
 今後の受注案件の利益率が大きな関心事。「今動いている案件は良い環境で受注できている。これからが重要」(大手ゼネコン)、「効率化を努力しながら無理せずに受注することが必要」(準大手・中堅ゼネコン)と指摘する。

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