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大成建設/中低層建物の地震後構造健全性評価システムを開発/スマホで確認可能  [2019年5月29日3面]

 大成建設は、地震直後に中低層建物の構造健全性を一括で評価するシステムを開発した。健全性を診断するセンサーは半日程度で設置が可能。構造の健全性を3段階で表示し、スマートフォンなどから確認できる。同社の支店などに試験導入し、データ計測や構造健全性評価の精度、システムの安全性・操作性の検証に向けて実証試験を開始した。
 システムは、2017年に開発した構造物健全性モニタリングシステム「T-iAlertR Structure」の拡張版として開発した。中低層建物を対象に、建物内に設置した少数の加速度センサーを使って計測データをクラウドサーバーに記録。震度や建物の変形量といったデータに基づき、地震直後に複数建物の構造健全性が評価できる。
 システムを活用することで、建物所有者や施設管理者などは全国や特定区域にある対象建物の被災状況を把握できるようになる。BCP(事業継続計画)の初期対応を支援することも可能だ。
 システムでは加速度センサーから得たデータを基に、独自の推定手法で建物に生じた変形角(層間変形角)を推定。その結果から地震直後の構造健全性を「安全、要点検、危険」の3段階で表示する。
 計測に無線加速度センサーを利用することで、従来数日かかっていたセンサー設置作業を半日程度に短縮した。センサーの設置台数が少ないため、計測機材の初期導入費用が大幅に削減できる。
 建物の構造健全性は、モニターやスマートフォンなどで把握できる。地震発生後、早期に建物ごとの事業継続・事業再開の可否判断や初期対応の優先順位などの判断に役立てられる。建物ごとに過去の計測・分析データをクラウドサーバーに蓄積し、一元管理するため、長期間にわたり建物の被災履歴を把握できる。

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