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土木学会ら3団体WG/女性技能者の坑内労働規制の緩和を/中間報告書を公表  [2019年6月3日2面]

須田久美子氏

 土木学会、日本建設業連合会、日本トンネル専門工事業協会が設けた3団体坑内労働検討合同ワーキングは5月30日、女性技能者の坑内の労働規制緩和を盛り込んだ検討報告書(中間報告)を公表した。労働基準法で原則禁止されているトンネル坑内などでの女性技能者の労働を可能にしようというもので、今後関係業界団体などに働き掛け、法律改正などを関係省庁に要望する。
 同日、東京・四谷の土木学会講堂で行われた「女性技能者の坑内労働規制緩和に関する公開討論会」で、合同ワーキンググループリーダーの須田久美子(鹿島)氏=写真=が報告した。
 女性の坑内労働は1947年に制定された労働基準法で、肉体的、生理的に特殊性を持つ女性にとって坑内労働は適切ではないという理由で全面禁止となった。85年の同法改正で医療や取材などで坑内に入ることが認められ、06年改正では現場監督などの女性技術者の坑内労働が可能になった。ただ、女性技能者は原則禁止のままとなっている。
 中間報告では、トンネル工事での女性の職域拡大に向け、トンネル工事の災害状況や労働環境の状況などを調査。同時にトンネル専門工事業者の経営者や土木技術者などを対象にアンケートを実施。その結果、トンネル工事の元請、下請、経営層、女性労働者ともに女性技能者の坑内労働の規制緩和に対し賛成、条件付き賛成が多数を占めたこと、坑内労働環境の改善や安全性の向上などが確認されたことなどから、労働規制を緩和するための具体策を検討した。
 具体策では法律改正する案と、法律は現行のままで女性労働基準準則(厚生労働省令)の変更で対応する案の二つを提示。法律改正案では、女性技能者の坑内労働規制を規制している労働基準法第64条の2の一部改正と、女性労働基準準則(厚生労働省令)の関連する現行規定をすべて削除する。女性労働基準準則変更案は坑内作業の就業制限の範囲などを見直して、対応する。
 同ワーキンググループでは今後、業界団体などに働きかけ、規制緩和の早期実現に向けた合意形成を進めるとともに、労働法制の専門家のアドバイスを受けて法律改正などの要望書案をまとめ、経済団体などを通じて政府に規制緩和を求めていく方針。

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