論説・コラム

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回転窓/トンネルに女性技能者を  [2019年6月5日1面]

 「斧指(よきさし)」。鍛冶や木材加工の技術を駆使して支保工を作るトンネルの技能工をこう呼んだ。この職種、今はないが相当な技能が必要だったという▼トンネル現場はNATMの導入など技術の進歩とともに大きく変わった。現場は格段にきれいになり安全性も向上した。死亡事故はここ10年、多少の波はあるものの5人程度まで減少。坑内で働く人たちが一丸となって労働環境の改善に取り組んだ成果だろう▼先日、土木学会らのワーキンググループが女性の職域拡大に向け、女性技能者の坑内労働規制緩和に向けた報告書(中間)をまとめた。女性技術者はすでに坑内労働が認められているが、女性技能者にもその枠を広げようというものだ▼日本トンネル専門工事業協会の野崎正和会長も「機械化が進み女性ができる仕事もある。何よりも女性技能者が坑内作業に加わることで、現場の雰囲気が変わる」と賛意を示す▼「山の神」が焼きもちをやくと、以前は女性が坑内に入るのを嫌がる職人もいた。坑内は湧水や肌落ちなど危険も多い。安全性や労働内容をしっかり議論した上で、この活動が前に進むことを願う。

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