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東急建設/トンネル点検・診断システムの活用開始/インフラアセットマネジに本格参入  [2019年6月6日3面]

平沢トンネルでの実証実験

 東急建設は5日、東京大学ら5者と共同開発した老朽化トンネルの点検・診断システムの活用を開始したと発表した。可動式の組み立てユニットを使い、トンネル内を通行止めせずに点検できる。今後はトンネル管理者である地方自治体などを対象に、調査コンサルタントと連携して点検・診断サービスを提供していく。
 インフラアセットマネジメント(IAM)事業への本格参入に向けた取り組みの一環。同社は4月、土木事業本部に推進組織として「IAM推進グループ」を新設。同グループは社会インフラの効率的な維持管理技術の実用化推進を目的としており、初弾としてトンネル点検・診断システムの活用に取り組む。
 「トンネル全断面点検・診断システム」は、道路をまたぐ形でトンネル内を走行し、トンネルの劣化具合などを診断する。半円形のユニットは、画像と凹凸を同時に計測する「ひび割れ検出ユニット」、コンクリートを自動でたたいて音から検査する「打音検査ユニット」などで構成。フレームはトンネルの形状や坑内設備に合わせて自在に組み立てられる。
 システムは内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の委託業務として、東京大学、湘南工科大学、東京理科大学、小川優機製作所(横浜市保土ケ谷区、小川安一社長)、菊池製作所(東京都八王子市、菊池功社長)の5者と共同開発した。
 18年10月、千葉県南房総市の平沢トンネルで定期点検に併せて実証実験を実施し、有効性を確認した。SIPでプログラムディレクターを務めた横浜国立大学の藤野陽三上席特別教授は「各方面を説得して車を通行させながら実証実験できたことには驚嘆した。画像、打音の処理も一流で、SIPインフラの中でも期待できる成果の一つ。社会実装ができればプログラムディレクターとしてとてもうれしい」と話した。

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