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首都高速会社/防災・減災対策を強化/支承耐震補強や新制震デバイス開発を推進  [2019年6月12日4面]

 首都高速道路会社は防災・減災対策を一段と強化する。2016年の熊本地震でロッキング橋脚が被災した事例を踏まえ、支承の耐震補強を進めるとともに、高架橋の上部工の耐震補強対策として制震デバイスの開発を進める。構造物の損傷状況やドローン(無人航空機)で撮影した映像をリアルタイムで収集し、早期の道路啓開に生かす取り組みも進める。ハードとソフト、事前と事後の防災と多方面から首都直下地震に備える方針だ。
 首都直下地震の発生が懸念されることで、構造物の耐震性を引き上げる不断の取り組み、早期の交通解放をそれぞれ「事前防災」「事後防災」として対応を急ぐ。地震防災の取り組みとしては▽構造物▽災害時の緊急点検・早期道路啓開▽災害時の電源・通信確保-の3分野の対策に加えて、運用中の総合防災情報システムの機能強化を推進。制震デバイスを活用した上部工耐震、標識など柱状付属物の耐震化、ドローンやモニタリング技術の活用などを進める。
 ロッキング橋脚を巡っては、11号台場線・芝浦付近の連続立体ラーメン鋼床版鈑桁橋やロッキング橋脚(19橋脚)、歩道部で支承の交換、転倒防止装置の設置を行う。制震デバイスについては、高架橋の直角方向に適用できる「横変位摩擦ダンパー」の開発に着手。地震の揺れを減衰させる対策の早期開始を目指す。柱状付属物は、補強方法と同時に損傷が速やかに把握できる技術の開発に取り組む。
 被害情報を収集する取り組みとして、グループ会社の首都高技術(東京都港区、小笠原政文社長)、KDDIと「スマートドローンによる災害時道路状況確認システム」を研究している。首都高技術、NTTドコモとは「災害時における道路啓開用ドローンシステム」を研究中だ。長距離飛行による被害情報の収集や、目視が難しい場所の被害状況を効率的に把握するのが狙い。撮影データを迅速に総合防災情報システムに伝送できるようにする。道路構造物の敷地や空間に再生可能エネルギーや蓄電装置を設置したり、屋外型無線LANを構築したりと、非常時の電源・通信機能を確保するための研究にも力を入れる。

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