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都道府県のダンピング対策/27団体が低入札調査基準改定/改定予定は11団体  [2019年6月13日1面]

 低入札価格調査基準を見直す動きが都道府県の発注工事で広がっている。中央公共工事契約制度運用連絡協議会(中央公契連)モデルと国土交通省の基準がダンピング対策の強化を目的に4月から見直された。国交省の調査によると、5月時点で国の基準より高い水準または国の基準を採用していたのが27団体。2019年度内に11団体が改定する予定だ。
 国交省は直轄工事の調査基準価格の設定範囲を10年ぶりに改定した。予定価格の70~90%としていた設定範囲を「75~92%」に引き上げた。関係省庁などが参加する中央公契連のモデルも同様に見直されたことを踏まえ、国交、総務両省は地方自治体に対し、発注工事のダンピング受注対策の強化、徹底を要請した。
 国交省は都道府県のダンピング対策に関する取り組み状況を調査。5月時点で調査基準価格の見直しは▽中央公契連モデルより高い水準の基準を採用=12団体▽中央公契連モデルに改定済み=15団体▽19年度中に中央公契連モデルに改定予定=11団体▽その他(改定予定だが時期未定など)=9団体-となっていた。国交省は全8カ所で開催している19年度上期ブロック監理課長等会議で、中央公契連モデルを参考に適切な措置を図るよう求めていく。
 低入札価格調査制度に併せて、一定の価格を下回る応札を失格にする「価格による失格基準」の運用状況も調査。この結果、価格による失格基準を導入していた都道府県は、前回調査(18年10月時点)と比べ1団体増えて42団体となった。
 予定価格の総額に対して基準を設定していたのは23団体(前回22団体)。内訳は予定価格の「0・85以上」が13団体(13団体)、「0・85未満、0・8以上」が3団体(1団体)、「0・8未満、0・7以上」が4団体(6団体)、「0・7未満」が3団体(2団体)だった。
 失格基準の設定理由について、都道府県からは「極端に低い価格での入札を排除し建設労働者や下請会社へのしわ寄せを防ぐことで労働環境の改善や適正な下請発注を推進するため」といった報告があった。
 公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づく入札契約適正化指針(01年3月閣議決定、14年9月改正)には、低入札価格調査の実施に当たって価格による失格基準を積極的に導入・活用すると明記され、その価格水準を低入札価格調査の基準価格に近づけることも規定されている。
 失格基準が予定価格の0・7未満など低いラインに設定されると、調査基準価格との間に大きな開きが生まれる。国交省は自治体に対し、失格基準ラインを適切に設定するよう求める。

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