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NIPPOら4社/ワインの搾りかす使った汚染土壌浄化薬剤の販売本格化  [2019年6月17日3面]

GRMを使った土壌汚染対策工事のイメージ

 NIPPOら4社は、ワインの搾りかすを主原料に開発した土壌浄化薬剤の販売を本格化した。薬剤に含まれる糖分などが地中の微生物を活性化し、有害物質を分解する。食品副産物をリサイクルして製造するため、同等の効果がある既存製品と比較して2~4割程度安価になるという。薬剤を活用し、年間10件、総受注額1億円程度の土壌汚染対策工事獲得を目指す。
 「GRM(グレープ・リサイクル・マテリアル)」は同社とJXTGエネルギー、シナプテック(甲府市、戸田達昭代表取締役)、アバンス(神奈川県茅ケ崎市、山口和昭代表)が共同開発した。リサイクル工場やクリーニング工場跡地など4件の野外試験で効果を確認している。原料の搾りかすは有機酸などを豊富に含む。土壌浄化薬剤に活用することで、人体に有害な揮発性有機化合物質(VOC)を安全に分解する。
 簡単な施工で比較的短期間に浄化できる点が特長。GRMは液状で井戸から注入したり、ロッドを使って注入したりするだけで汚染土壌や地下水が浄化できる。地下水温が高いなど好条件がそろえば、最短2カ月程度で有害物質の分解が完了するという。開発に携わった技術本部総合技術部技術研究所の大橋貴志主任研究員は「果実が主原料なので有害物質を含まず、安全に使える。施主もCSR(企業の社会的責任)の観点から使いやすいのではないか」としている。
 ワイン製造が盛んな山梨県内では年間約3000トンの搾りかすが出る。一部は肥料や飼料として再利用されているものの、大半はワイナリーが手数料を支払って廃棄しており、処分方法が課題だった。

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