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新社長/竹中工務店・佐々木正人氏/業容拡大し質の高い建築提供  [2019年6月20日1面]

佐々木正人氏

 堅調だった建設市場に変化の兆しが見えている。街づくり全体に積極的に関わることで、各プロジェクトに対してより良い提案を行い、品質の高い建築物を提供する道筋を描く。創立120周年の節目の時期。伝統を大事にしながら社会や産業の変化に敏感に反応し、顧客の要請に応えていく。
 --市況の認識と対応方針を。
 「当面は堅調だが、少し市場環境は厳しくなっていると感じている。コスト低減や改善の努力とともに、コアである施工や設計・施工の業容を拡大することで、本当の意味で品質の高い建築を提供することに応えていきたい。計画などの川上から維持管理などの川下、改修や建て替えなどを含めてタッチすることで良い建物を造ることができる。建物単体からまちづくり全体へとスケールを広げた『街づくり総合エンジニアリング企業』を目指していく」
 「お客さまや社会に対して品質の高い建物を提供して評価してもらうことが一番だ。歴史を大切にしながらも、新しいもの対しては敏感に刷新・革新していく。産業の移り変わりを見定める力を備えなければならない。物流や工場、医療、データセンターなど時代時代で伸びる世界を理解することが求められている。日本の一番の問題である地方都市の活性化を考えるために、島根県雲南市と連携協定を結んだ。業容拡大につながるものを見つけて、社会の問題解決に貢献できれば良いと思っている」
 --経営で注力する点は。
 「働き方改革と生産性向上が一番だ。スピード感を持って本気でやっていきたい。建設業にはさまざまな職種がある。それぞれに合った働き方を互いに認め合っていく必要がある。施工や設計、技術研究所など部門によって特性がある。職場に合った働き方を考えて効率を上げて、皆が充実した仕事ができるようにして残業を減らしていきたい」
 「生産性向上で一番大きいのはBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の革新だ。構造や設備、施工など多くのソフトがあってデータがとぎれている。一気通貫で使えるようにしたい。協力業者も含めて使ってもらい工場生産の部分を増やせば、品質も上がり、現場の廃材も少なくできる。ドローン(小型無人機)やロボットなども使っていく。全部合わせて労働環境の改善と生産性向上を進めなければいけない」
 --海外事業の方針は。
 「現地法人を中心にしながら、積極的にやっていく。技術力を評価いただいて、日系企業以外の仕事も取り始めている。品質を喜んでいただけるような仕事のやり方で続けていく」。
 (3月27日就任)
 (ささき・まさと)1977年東京大学工学部都市工学科卒、竹中工務店入社。2012年執行役員、15年常務執行役員、17年専務執行役員、18年取締役兼専務執行役員。兵庫県出身、66歳。街づくりの関連事業に長年従事し、「それぞれのプロジェクトに思い入れと愛着がある」と笑顔で話す。趣味はスポーツ鑑賞。

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