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佐藤工業、東海大学/トンネル発破音の消音装置を開発/自動車マフラーの消音技術応用  [2019年6月21日3面]

消音装置の構造

 佐藤工業と東海大学工学部動力機械工学科の森下達哉教授は20日、トンネル発破音の消音装置を開発したと発表した。自動車用マフラーの消音技術(排気管サイレンサー)をトンネルに応用。簡素な構造で幅広い音域に対応できる点が特長だ。防音扉のように遮蔽(しゃへい)しないため、扉を開閉する手間もなくなる。実物大規模の実証実験を経て現場への適用を目指す。
 開発した消音装置には自動車のマフラーや、燃焼機器の排気管用消音器に活用されてきた管路系消音技術を応用した。トンネル坑道を管とみなし、通常は管の外側に付けられているサイレンサーをトンネル内に設置。トンネル発破音が持つ騒音特性に有効に作用するようにした。
 消音装置はトンネルの軸方向に設置する垂直な隔壁と、隔壁内に設置する挿入管で構成する。トンネル内装工事用の移動台車にパネルを貼り付けて隔壁に代用したり、セントルに隔壁を設置したりなどさまざまな形態で設置が可能。挿入管をふさぐ必要がないため、防音壁のように発破のたびに開閉する手間がなくなる。また、開口部があることからベルトコンベヤーを使うトンネル現場にも適用できる。
 従来の消音装置は共鳴器タイプや防音扉が一般的だった。共鳴器タイプだと消音できる音域が限定されるため、多くの共鳴器を並列して設置する必要があり、製作費用や設置費用が高額になることが課題だった。防音扉は入り口をふさぐため、開閉の手間がかかったり、ベルトコンベヤーを設置する現場に適用できなかったりといった課題があった。

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