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国交省/交通誘導員確保へ都道府県単位で協議会設置呼び掛け/設置済みは6団体  [2019年6月28日1面]

 国土交通省は交通誘導員の全国的な不足を踏まえ、都道府県単位で関係者協議会を設置するよう働き掛ける。都道府県に対し、2017年6月に総務省と連名で設置を要請したものの、19年5月時点で設置したのは6団体にとどまる。建設業界からは不足の声が高まる中、不足していないという団体もあり、国交省は「コミュニケーションを取るためにも関係者が集まる場を設けてほしい」(土地・建設産業局)としている。
 熊本地震の復旧工事では交通誘導員を十分に確保するのが難しく、工事着手が遅れるというケースが生じた。一部地域で交通誘導員が逼迫(ひっぱく)し公共工事の円滑な施工に支障を来している実態を踏まえ、国交、総務両省は都道府県に対し、交通誘導員の労務費の適切な積算や施工時期の平準化などの取り組みを要請。都道府県単位で関係者協議会の設置を求めた。
 協議会には都道府県の土木部局や建設業協会など建設関係者だけでなく、警察本部や警備業協会なども参画。今後の発注見通しを踏まえ、交通誘導員の需給状況を地域ごとにきめ細かく把握していく。元請企業の社員による自家警備の条件整理や、受発注者が配置計画を検討する際の留意点の状況共有といった対策を検討し、適切に共通仕様書などに反映してもらう。
 国交、総務両省は17年6月、同年9月に要請文書を発出した。国交省の調査によると、19年5月時点で協議会を設置していたのは、▽北海道▽長野▽岐阜▽広島▽長崎▽熊本-の6道県。北海道、広島県、熊本県は災害発生後の復旧工事で交通誘導員不足に直面し、急きょ立ち上げた形だ。
 調査では、災害復旧工事の発注が多い中国や九州地方では慢性的に不足しており、交通誘導業務をたびたび断られる事態が発生していることも判明した。国交省は災害時に関係者間が連携して復旧工事を円滑に進めるためにも、平時からの連携体制の必要性を指摘している。
 関係者連携の体制づくりに取り組んでいるのは、協議会設置済みの6団体のほか、担当者レベルで情報共有が7団体、協議会設置の検討中が12団体の合わせて25団体にとどまっているのが実情だ。国交省は今後も協議会設置に向けた取り組みを促していく考えだ。

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