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旭化成不レジ/老朽集合住宅建替の提案営業強化/33件の実績アピール  [2019年7月3日4面]

工事が急ピッチで進むアトラス四谷本塩町

 旭化成不動産レジデンスは、老朽化した分譲住宅の建て替えプロジェクトをターゲットに提案活動を強化する。築40年以上のマンションが増加し建て替え需要が高まっている一方で、区分所有者の関心や経済的な問題から事業化が進展しないケースは多い。同社は民間初の分譲マンションとして竣工した物件をはじめ、工事中を含めて33件の建て替えに取り組んでいる。実績を広くPRし事業化を後押しする。
 同社は現在、事業協力者を務めている東京都新宿区の集合住宅「四谷コーポラス」の建て替えを実施中。1956年に竣工した民間初の分譲マンションとされており、区分所有法に基づく建て替え決議を経て、工事に至った。建設中の建物の規模はRC造地下1階地上6階建て延べ約3970平方メートル(容積対象外含む)。売り主が同社、設計はパルシップ、施工は佐藤秀の担当。8月に竣工する。
 従前の建物はRC造5階建て延べ2290平方メートル。メゾネットとフラットの間取りの28戸で、設計・施工を佐藤工業が行った。建て替え後は51戸(販売戸数28戸)の「アトラス四谷本塩町」となる。建て替えに当たっては、梁架構を設けるなど地下と周辺地盤との一体性を確保し、構造計画を合理化。区分所有者に寄り添った合意形成を進め、33パターンのさまざまな間取りを用意したことで、全員の合意を得ての事業化に至り、9割が住戸を再取得することになった。
 旭化成不動産レジデンスはマンション分野で建て替え、再開発、等価交換に特化した事業展開を基本姿勢としている。合意形成や各種手続きの「内製化」、プロジェクトマネジャーを中心に少人数で事業を推進する「多能工化」、常設のモデルルームの設置をはじめとする「販売の工夫」に取り組んできた。
 10年後には築40年以上が経過する集合住宅(2018年末約81万戸)が現在の約2・5倍に増える。同社の調査では、建て替えを決議した21物件のうち、長期修繕計画を策定していたのは2件にとどまった。修繕積立金が不足する物件だけでなく、管理形態が不十分なため建て替えの合意形成が進まない物件の存在も明らかになった。そこで合意形成のノウハウや建物計画の提案力をアピールし、集合住宅の建て替えに「全力を尽くす」(兒玉芳樹社長)方針だ。

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