論説・コラム

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回転窓/門番になっていませんか  [2019年7月12日1面]

 通勤電車に門番は不要-。JR東日本が昨年12月、東京・秋葉原駅で行ったキャンペーンのキャッチコピーは、ユーモアを交えながら利用者に社内マナーへの協力を呼び掛けた▼車両のドア付近のスペースを定位置と決めたかのように死守し、ドア開閉時にも不動を貫く乗客の存在はラッシュアワーでは特に迷惑だ。分刻み、秒単位での電車の運行にも大いに支障となる▼他の乗客の乗り降りの際にもドアの両側に立ち続けるゴーイング・マイウエーな人たち。その様子から「門番」のほか、「こま犬」「金剛力士像」「出口地蔵」などとも呼ばれる▼JR東日本が展開したのは「広々乗り降りHAPPYキャンペーン」。ドア付近の乗客にドア開閉時にはいったんホームに降りるなどの対応をしてくれるよう呼び掛けたものだが、「門番」と呼称することで、知らず知らずに「門番」となっていた人にも訴求効果があったのではないか▼通勤時に駅の構内で最近よく見かけるポスターに書かれたコピーは他者への迷惑な行為の本質を突いている。「ぶつかった、とあなたは思う。ぶつかってきた、と周りは思う」。なるほど、言い得て妙なり。

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