行政・団体

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

日建連生産性向上推進本部長・今井雅則氏に聞く/課題をつかみ地道に改善  [2019年7月17日1面]

今井雅則氏

 担い手確保と週休2日実現に向けた生産性向上の取り組みをけん引する日本建設業連合会(日建連)の生産性向上推進本部。2016年4月に策定した「生産性向上推進要綱」に基づく会員企業の活動が着実に成果を上げる中、さらなる取り組みの拡大に意欲を見せる。
 --生産性向上に取り組む背景を。
 「東日本大震災以降、建設需要の急増によって担い手不足が顕在化し、生産性向上が重要なテーマとして取り上げられるようになった。建設業はインフラ整備や防災・減災を担い、社会的役割が大きい。担い手をしっかりと確保していかなければならない。生産性を高め、週休2日の実現と同時に建設技能者の処遇も改善していく。そのために全力で取り組んでいる」
 --本部の役割は。
 「発注者や監督官庁などにまとまった形で要望していくのが重要な役割だ。もう一つは情報共有で、優良事例集を発行し、新しいアイデアや良いアイデアを会員企業の間で共有できるようにしている。国土交通省が旗振り役となり、建設現場の生産性向上策であるi-ConstructionやBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を推進する中、日建連はトップランナーとして走っていかないといけない」
 --各社が取り組みを活発化している。
 「要綱では16~20年度までの5年間を対象に、会員企業の取り組み状況と生産性向上に向けた各項目の進捗(しんちょく)状況などを毎年調査している。技術者・技能者の1日8時間当たりの施工高を算出し、生産性の指標としているが、この数値が年々上昇している。今秋の本部会合で3回目となるフォローアップ調査の結果をまとめる。課題をつかみ、改善していく。地道に続けていくことだ」
 --課題を一つずつクリアしている。
 「フォローアップ調査の結果を見ると、生産性向上に取り組む上で発注者や設計者、建設コンサルタントに要望したい事項では、積算への反映、工事書類の簡素化、設計段階での省力化工法などの採用で改善が進んでいる。一方、適正工期の確保や設計変更などを含む意思決定の早期化・迅速化を課題に挙げる声は多い。日建連として発注者団体や監督官庁にこの状況を粘り強く訴え、スパイラルアップしていく」
 --生産性向上の潮流は。
 「生産性を一気に高めるような手だてはない。第五世代通信規格(5G)に注目している。建機の坂道転落などの事故は依然として多い。遠隔操作や自動操縦に非常に役立つと思う。プレキャスト(PCa)化も有効だ」。
 (4月26日就任)
 1978年大阪大学大学院工学研究科前期課程建築専攻修了、戸田建設入社。2005年大阪支店副店長建築営業担当、07年同副店長建築担当、08年執行役員、09年常務執行役員大阪支店長、13年4月執行役員副社長を経て、同6月に社長。日建連では13年6月から理事に就き、労働委員長も務める。大阪府出身、66歳。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。