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大阪・関西万博/経産省有識者会議、会場計画で報告書案/設計は廃材再利用前提  [2019年7月17日2面]

 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の会場計画を話し合う経済産業省の官民有識者会議は、最先端技術の活用と環境への配慮を柱とする報告書案をまとめた。人工知能(AI)やビッグデータの解析などで人の流れを把握・制御し、入場時や会場内での待ち時間ゼロの達成を目指す。国連のSDGs(持続可能な開発目標)も意識し、パビリオンの建設や解体では、発生する廃材の再利用を織り込んだ設計を行う。
 報告書案をまとめたのは、2月に設置された大阪・関西万博具体化検討会の「万博計画具体化検討ワーキンググループ(WG)」。6月まで計8回の会合を開き、建築や防災といった幅広い分野の意見を整理した。
 会場計画での配慮事項として、報告書案は▽革新的技術を用いた入場時・会場内の待ち時間ゼロ実現▽防災・減災技術を駆使した強靱性が高い会場整備▽会場建設や運営などあらゆる面で環境や持続可能性への配慮を徹底-などを列挙。
 具体策や目標として会場内の電力すべてを再生可能エネルギーで賄い、水素の利用や二酸化炭素(CO2)排出量ゼロの達成を目指す。設計はパビリオンの建設や解体で発生する廃材の再利用を前提に実施。瀬戸内海を臨む立地も踏まえ、自然環境との調和に留意する。
 会場計画の企画段階から民間企業の提案を募り、積極的な参画を求める必要性も強調。海外からも有効な提案を取り入れられるよう、建築や科学などさまざまな分野で世界的に活躍する優れた有識者とのネットワーク構築も提案した。
 このほかに関西圏の空港や主要鉄道駅から会場がある大阪市此花区夢洲地区までストレスフリーでシームレスな移動を実現するため、同区間に自動走行や水上輸送などを導入する有効性を指摘した。万博開催を契機に関西地方を訪れるインバウンド(訪日外国人旅行者)を増やすための宿泊施設整備も求めた。
 報告書案に対する一般からの意見を21日まで受け付ける。報告書の内容は年内に博覧会国際事務局(BIE)へ提出する万博の登録申請書に反映させる。
 会場施設の調査設計業務や工事の発注を担う「一般社団法人2025年日本国際博覧会協会」(会長・中西宏明経団連会長)は、会場基本計画策定調査業務を日建設計総合研究所・日建設計・日建設計シビルJVに委託する。

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