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近畿整備局・井上智夫局長が就任会見/関西の元気をかたちあるものに  [2019年7月19日8面]

井上智夫局長

 近畿地方整備局の井上智夫局長は17日、大阪市中央区の大阪合同庁舎で就任会見を行い、「インバウンド(訪日外国人旅行者)をはじめとした観光を支えているのが安全と交通網といったインフラ整備だ。それらをしっかりしたものにしていきたい」と話したうえで、「関西の元気をかたちあるものにしていきたい」と就任の抱負を述べた。
 井上局長はまず、関西の観光について触れ、「関西圏の魅力は自然、歴史、さらには人々のおもてなしであり、それらが観光とインバウンドを支えている。忘れてはならないのはそのインバウンドを下支えしているのがインフラの整備だ。安全の基盤、交通網をしっかりしたものにしていきたい」と語るとともに、「大阪・関西万博の開催が決まり、将来的には、なにわ筋線で関西空港と新大阪駅が結ばれ、リニア中央新幹線が新大阪まで延伸される。こうした鉄道整備と連携しながら道路、港湾、河川の整備を行っていく必要がある。民間レベルで進む成長よりも早くインフラを整備していくことが重要であり、大きなテーマだと思っている」と強調した。
 安全・安心の確保については「最近の気候変動の流れを受けて、災害の対応強化が必要であり、本年度から防災の新組織が各整備局に組織された。防災は予防することが大事だが、万が一発生した時にその影響をできるだけ小さく、短期間に復旧することが重要だ。国土交通省が持っている人材、資機材とテックフォース(緊急災害対策派遣隊)を強化し、地域に何かあった場合に駆けつけて、被害の拡大を防ぎ、生活と経済活動の影響を最小化することに尽力していきたい」と述べた。
 交通網の整備は「国の幹線道路はある程度の整備が進んできたが、まだ地方部の遅れと都心の環状道路についてのミッシングリンクが残っている」と指摘。「これらのさらなる推進を図るためにも、できるだけ早く目標を設定し、地域の皆さんに理解してもらえるように努力したい」とした。
 建設業の課題についても触れ、「インフラ整備を進めていくためにも地域の建設産業の持続的な発展と継続的な運営に期待している。地域防災の担い手は地域の建設産業だ」としたうえで、「担い手3法の改正で、災害時の対応についての運用が始まる。地域建設業の方々と対応を進めて、しっかりした基盤を作っていきたい」と述べた。さらに「少子高齢化が進む中で、後継者の問題や若手の入職の問題が喫緊の課題と考えている。技能労働者の方々が支えており、人材の育成、発掘は官民関係なく、建設業行政として取り組むべき課題だ。人が少なくなる前に食い止めて健全な産業にしていかなければならない。そのためにも、近畿整備局自身も、明るく楽しく夢を持って進めていけるように頑張りたい」と締めくくった。
 (いのうえ・ともお)1989年京大大学院工学研究科土木工学専攻修了、建設省(現国土交通省)入り。近畿整備局姫路河川国道事務所長、同河川調査官、河川環境課河川保全企画室長、海岸室長、近畿整備局河川部長、同企画部長などを経て、7月9日付で水管理・国土保全局治水課長から現職に。大阪府出身、55歳。

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