論説・コラム

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

回転窓/逃げ遅れゼロ社会を目指す  [2019年8月7日1面]

 台風8号が昨日、九州に上陸し局地的に豪雨をもたらした。気象庁の記録的短時間大雨情報の発表を受け、自主的に避難された方も多かったはず。住民の方々には早めの行動をお願いしたい▼ある防災研究者は自然災害から人命を守るには「空振りを許容する社会の構築が重要」と説く。“空振り”とは豪雨などで避難指示が出され実際に避難したが、何も起こらなかった時のことを指す▼人は被害に遭うと、避難指示が遅かったと指摘する。一方で避難して何も起こらず空振りが続くと、どうせ何も起こらないだろうと決め込む。そうした時に限って被害が起きる▼空振りを許容する社会をどう作れば良いのか。研究者は防災教育の徹底を挙げる。子どもの頃から災害の恐ろしさを教え、自分の命は自分で守ることを教育していくしかないという▼先月、国土交通省東北地方整備局が宮城教育大学と防災・減災に関する連携協定を結んだ。子どもたちに防災を教育するにはまず教員からという試みだ。大きな地震と津波災害で被害を受けた東北からこうした取り組みが始まり、“逃げ遅れゼロ社会”が全国に広がってほしいと願う。

このジャンルの最新記事

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。