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清水建設/建物に伝播する環境振動の評価システムを開発/半日程度で推定完了  [2019年8月7日3面]

評価フロー

 清水建設は道路や鉄道、機械、設備機器などによる環境振動の影響を客観的に評価する「環境振動評価システム」を開発した。環境振動の推定時間が従来の2~3日から半日程度まで短縮できる。設計の初期段階で建物への環境振動の影響が簡単に予測・評価可能になり、結果に基づいて柱や梁、床などの構造部材を決定するなど適切な設計を実現する。
 同システムは環境振動の発生源を簡単に抽出するチェックリストと、環境振動への対応の要否を判断する3種類の検討ツールで構成。検討ツールのうち「固体音予測ツール」は地下鉄から建物に伝搬する振動の騒音、「地盤振動解析ツール」は道路や工場から地盤を伝搬する振動、「床振動簡易解析ツール」は建物の床振動を評価する。
 使い方はまず、チェックリストに沿って設計する建物の概要や内部の機器・設備、周辺の道路や鉄道、工場に関する情報、設計する建物が影響を及ぼす可能性がある病院、住宅などの周辺の施設情報を入力する。作業が終わると当該建物の環境振動に関する検討課題がリストアップされ、検討課題の解決に必要な検討ツールや過去の案件の参考情報がイントラネットを通じて設計者に提供される。
 各種ツールを使って簡易解析モデルを構築し、当該建物に関わる環境振動の大きさを推定する。所要時間は半日程度。推定結果を踏まえて構造部材を決定し、対策を施すことで適切な建物性能を確保する。評価の結果詳細検討が必要と判断された場合には、別途解析し、対策を検討する。
 環境振動の発生源は道路や鉄道などの建物の外部と、空調や設備などの内部に分類される。従来は設計者は過去の事例や自身の経験を基に環境振動を想定・評価した上で、柱や梁、床などの構造部材を決定し、必要に応じて特別な防振対策を施していた。この方法では推定に2~3日程度かかり、環境振動の迅速な評価が課題となっていた。

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