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竹中工務店ら3者/新材料使用したブレース型制振ダンパーを開発/疲労耐久性10倍  [2019年8月30日3面]

ブレース型制振ダンパーの取り付け状況

 竹中工務店ら3者は29日、新材料を使用したブレース型の制振ダンパーを開発したと発表した。鋼材をベースにした従来のダンパーに比べ、疲労耐久性を10倍に高めた。ホールや展示場といった大スパンの建築空間や一般建築物など幅広く適用できる。今後は自社の設計・施工案件に適用する考えだ。
 制振ダンパーは、同社と物質・材料研究機構(橋本和仁理事長)、淡路マテリア(兵庫県洲本市、三尾堯彦社長)の3者が共同開発した。鉄やケイ素、マンガンといった材料で構成する耐疲労合金心材を、モルタルと円形鋼管で覆って仕上げた。心材先端にある「端部接合部」を柱と梁の間にセットして揺れを吸収する。鋼材で構成する従来型のダンパーに比べ、疲労耐久性を格段にアップさせた。
 開発当初は、せん断パネル型のダンパーとして「JPタワー名古屋」(名古屋市中村区)に適用したが、汎用(はんよう)性の面で課題を抱えていた。その後、ブレース型へと改良を重ねた結果、スリムなダンパーを実現。建築物の美観を損ねることなく、幅広く活用できるようにした。さびにくい合金を使用しているため、耐腐食性にも優れている。
 同社は開発した制振ダンパーを「震度6強の地震が2回発生しても耐えられる」(技術研究所)と試算。16年4月の熊本地震を例に「大規模な余震が発生しても被害を最小限に抑えられる」としている。
 同社が設計・施工し、30日に開業する愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」(常滑市)の西棟展示ホールに初適用。躯体四隅にダンパーを計8カ所(16本)設置し、制振性能を高めている。

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