工事・計画

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松江市/千本ダム耐震補強工事に着手/PSアンカー工法を国内初採用  [2019年9月5日11面]

 松江市は、国の登録有形文化財である千本ダム(東忌部町、西忌部町)で、国内初となるPSアンカー工法を採用した堤体耐震補強工事に着手した。施工は大林組が担当し、2020年7月の完成を目指す。概略・詳細設計は中電技術コンサルタント、地質調査・試験アンカー施工は藤井基礎設計事務所。
 千本ダムは、市の水道水源地として1918年に完成した堤高15・8メートル、堤頂長109・1メートル、堤体積7000立方メートルの水道専用の溢(いつ)流式直線重力粗石コンクリートダム(外側は石張り)。03年度には土木学会から土木遺産に推奨され、08年度に国の登録有形文化財に指定された。水道水を100年供給し続けたダムを未来へと引き継ぐため、本格的な耐震補強工事を実施する。
 工法については、国土交通省、国土技術政策総合研究所、ダム技術センターと協議・調整し、▽常時貯水状態でダムを運用しながら施工できる▽堤体の景観を保存できる▽堤体増厚工法と比べ施工時間を4分の1に縮減、事業費を2分の1に削減できる-ことなどから、国内初となるPSアンカー工法を採用した。同工事では、堤体天端から鉛直下方の基礎岩盤に38本のアンカー体を設置。堤体全体で約3万8400キロニュートン(3900重量トン)の緊張力で固定することで、地震発生時の安定性を確保する。
 8月26日には、堤体下広場で安全祈願祭・起工式が行われ、川崎秀明ダム技術センターダム技術研究所首席研究員が刈初の儀、松浦正敬松江市長が穿初の儀、秀高誠大林組常務執行役員広島支店長が掘初の儀をそれぞれ行い、工事の安全を祈願した。

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