論説・コラム

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回転窓/被害の拡大防止へ奔走  [2019年9月6日1面]

 九州北部を襲った記録的な大雨から9日。床上・床下浸水が3000棟を超えた佐賀県内では現在も多くの住民が避難所生活を余儀なくされている▼今回の豪雨災害では同県大町町で鉄工所の油槽が冠水。焼き入れ油が工場外に流出し、被災住民に追い打ちをかけた。流れ出た油は約5万リットル。被害は82・5ヘクタールと極めて広範に及んでいる▼油は周辺の田畑や住宅地、病院などにも流入。折しも収穫期を迎えていたキュウリ農家の悲嘆を思うと、二重の被災に胸が痛む。土壌汚染への影響も心配だ▼油の流出事故では初動対応がとりわけ重要となる。被害の拡大を防ぐために、いち早い行動が求められる。大町町内でも被害発生直後から流出した油を吸着マットで除去する自衛隊員らの映像がニュースに映し出された▼ニュースでは「自衛隊員ら」としか伝えられないが、建設業界からも多くの関係者が出動し一日も早い復旧に向けて奔走している▼日本埋立浚渫協会九州支部も災害協定に基づく九州地方整備局からの要請を受け、吸着マット1万枚を急きょ用意し現地に駆けつけた。外洋への油の流出を何とか防げたのは不幸中の幸いだ。

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