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国交省/安全衛生経費確保へ実態調査/一人親方から契約形態や労災加入状況聞き取りへ  [2019年9月11日1面]

 国土交通省は建設現場で働く一人親方と官民の発注者を対象に、安全衛生経費の実態調査を行う。一人親方には安全衛生経費の契約や労災保険の加入などについてヒアリングする。発注者向けのアンケートでは安全衛生経費の見積もりや契約、安全衛生対策の基準などを答えてもらう。安全衛生経費を確保し、すべての下請負人まで確実に支払われるような実効性のある施策の検討に役立てる。
 国交省は全国建設労働組合総連合(全建総連)の協力を得て、24日と10月10日の2日間、首都圏で働く30~40人の一人親方を対象にヒアリングを行う。専属的に働いている事業所との契約や安全衛生経費に関する契約が、書面なのか口頭なのかなどを聞く。
 建設職人基本法の基本計画(2017年6月閣議決定)で一人親方に求める労災保険特別加入制度への加入状況を確認。事故にあった際どのような保険を使うのかも尋ねる。フルハーネス型墜落制止用器具(安全帯)や防護めがね、防じんマスクといった安全衛生対策に関する器具などの購入、買い替えの費用をどのように準備しているのかも聞く。
 発注者向けアンケートは、47都道府県、20政令市、200市町村の公共発注機関と、鉄道や電力、不動産、通信、住宅各分野の民間発注企業200社が対象。200市町村は発注規模や地域をバランスさせて抽出した。民間企業へは業界団体を通じて協力を要請した。
 安全衛生経費の概念や具体的な内容を知っているかどうか、発注工事の労働災害・事故を事業リスクと認識しているかどうかなどを聞く。安全衛生対策の社内基準を定めているか、予定価格(請負代金額)に安全衛生経費を含めているかなども尋ねる。建設工事での「フェアトレード」(公正取引)の重要性に関する認識も答えてもらう。
 工事費の見積書の内訳に安全衛生経費が明示されていることのメリットや、気に掛かることを答えてもらう。安全衛生経費が下請負人まで確実に支払われるような実効性のある施策についても尋ねる。
 国交省は10月上旬に開く「建設工事における安全衛生経費の確保に関する実務者検討会」(座長・蟹澤宏剛芝浦工業大学教授)の第5回会合で発注者に対する調査結果を報告。年内に開催予定の第6回会合までに一人親方へのヒアリング結果をまとめる。

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