技術・商品

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

大林組ら3社/山岳トンネル向け長尺防水シート自動展張システム開発/自動化施工へ  [2019年9月13日3面]

模擬トンネルでの防水シート張り付け試験状況

 大林組と東宏(札幌市、小林雅彦社長)、国際紙パルプ商事の3社は、山岳トンネルの防水シート張り付け作業を効率化し、高品質な施工を実現するシステムを開発した。蛇腹折りしてロール状に巻いた防水シートを、自動的に吹き付け面に張り付けていくことができる。長尺防水シートも用いることで、作業効率が40~50%向上するという。大林組は、山岳トンネル工事全体を自動化する目標を掲げており、その初弾技術となる。
 開発した「壁面形状追随型長尺防水シート自動展張システム」は、作業台車や曲面形状の架台、巻き取り用電動ウインチ、送風機、バルーンなどで構成する。蛇腹折りしてロール状に巻いた防水シートを架台に仮置きし、くぎ打ち機で固定していく。それに伴い作業台車を前進させ、折りたたまれた防水シートを広げていく。送風機でバルーンを膨らませることで防水シートを壁面に押し付けて、自動的に展張作業を進める。全幅10・5メートルの長尺防水シートを採用することで、溶着作業も従来の5分の1に減らしている。
 同システムでは、展張前の防水シートに計画的に緩みを持たせることで、張り付け時の適切な余裕を形成している。壁面の凹凸に追随して防水シートを張り付けられるため、覆工コンクリート打設時に突っ張った状態になって空げきが発生したりシートが破損したりするような品質低下を防ぐことができる。余裕量を計画的に管理できるため、防水シート材料のロスの削減にもつながるという。
 延長約20メートル、断面積約70平方メートルの模擬トンネルで、作業性や要求性能を確保できることを確認した。今後、同社が施工する山岳トンネル工事に積極的に導入していく。生産性向上・省人化、施工品質の確保を図ることで熟練技能労働者の不足や高齢化に対応するとしている。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。