論説・コラム

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回転窓/活字媒体と文章校正  [2019年10月4日1面]

 文章校正の基本は誤字・脱字のチェック。記事に限らず日報や会議の資料、メール文も変換ミスを含め誤字や脱字がないか、入念に読み返してみる作業が欠かせない。ただ厳密には誤字・脱字だけでは不十分。さらに注意が必要なのが衍字(えんじ)である▼「衍」は余計な、余分な、といった意味で、「きょうははいい天気」の「は」のように、語句の中に誤って入った不要な文字のこと。手書きの文章ではまず生じないがパソコンやスマートフォンの入力ではよく目にする▼テレビの生放送番組などでは字幕の校正作業が追い付かないことから「誤字・脱字が発生することがあります」とあらかじめ「おことわり」を流すケースが多い▼翻って活字媒体の場合はどうか。締め切り時間に追われ、校正体制が手薄だからと「誤字・脱字・衍字が発生することがあります」と断りを入れることは許されないだろう▼「衍」には延び広がる、押し広げるという意味もある。「敷衍(ふえん)」は意味を押し広めたり、分かりやすく説明したりすることをいう。文章に余計な文字はないか、誰にも分かりやすいか、常に気を配りたいものだ。

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