工事・計画

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兵庫県/引原ダム再生事業(宍粟市)/20年度着手へ、事業費200億円  [2019年10月8日8面]

 兵庫県は、1級河川揖保川流域(宍粟市・たつの市・姫路市)の治水安全度向上に向けて、引原ダム(宍粟市波賀町日ノ原)の再生事業に2020年度着手する。既設堤体のかさ上げでダム貯水容量を拡大するほか、放流設備を増強することで豪雨発生時の計画的な洪水調整に役立てる。3日に開催された公共事業等審査会で新規着手が妥当と判断された。総事業費200億円を投入し、29年度の事業完了を目指す。
 揖保川水系引原川引原ダムは1958年に完成した総貯水量2195万立方メートルの重量式コンクリートダム。揖保川流域では76年と09年の台風で大規模な洪水浸水被害が発生。上流の引原ダムも18年7月豪雨の発生時、水位上昇に伴い放流を実施しており、治水対策の優先整備が必要とされていた。
 県では引原川の治水対策を検討した結果、既設ダムを有効活用する再生事業がコスト面で最も合理的と判断。ダム再生事業では既設ダムの長寿命化や効率的な機能維持につながるなどの効果が期待できるとした。国が自治体のダム再生を支援する「ダム再生計画策定事業」(18年創設)の補助を受け事業を推進する。
 事業ではダム高さ(現況66メートル)を68メートル、堤頂長(184メートル)を206メートルにかさ上げし、総貯水量を2285万立方メートルに増加させる。かさ上げ高を2メートル程度に抑えるため、既存堤体の補強は行わない。このほか放流設備ではコンジットゲート(直径3メートル)を新設。かさ上げに伴い既存のクレストゲート(6・5メートル×11メートル)2門の拡大・更新を行う。ダム管理所の移設や国道29号と管理用道路の付け替えも実施する。
 20年度に現況調査、21年度に予備設計、22年度に実施設計を進めた後、23年度に放流設備工事に着手する。堤体かさ上げは24年度に着工する見通し。

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