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安藤ハザマら/切羽作業サイクル判定システムを開発/AIの画像識別精度が向上  [2019年10月11日3面]

画像から作業内容を正確に判別し、作業効率の向上につなげる

 安藤ハザマと映像機器の販売などを手掛けるエルグベンチャーズ(東京都目黒区、吉田光孝社長)は、山岳トンネル工事向けの「切羽作業サイクル判定システム」を共同開発した。切羽の作業サイクルが適正かどうか監視カメラで撮影した画像から判別する。現場に特別な設備を追加することなく、トンネルの施工サイクルのデータが高精度に取得できるようになる。サイクルを適切に把握することで生産性向上につなげられる。
 2社は切羽作業に使う監視用カメラの画像に着目。その画像から人工知能(AI)で掘削サイクルを高い精度で取得するシステムを構築した。
 従来のAIによる画像識別では、掘削サイクルの「削岩とロックボルト作業」と「鋼製支保工建込みとコンクリート吹き付け」の違いを正確に判別できなかった。開発したシステムではAIによる全体画像の識別技術に、リアルタイムの物体検知アルゴリズムを使ってアームなどの目標物を特定する技術を組み合わせることでこの課題を解決。少ない教師データで類似作業を見分ける仕組みを構築した。
 一般的な切羽監視カメラの画像のみで掘削サイクルデータを取得できる点が特長。過去に記録した画像データの分析も可能。新規現場に導入する際は教師データを使うことでAIの学習の手間を最小化できる。
 今後は各トンネル現場に設置している切羽カメラで取得したデータを分析し、施工のむだなどを洗い出して施工効率や品質の向上を目指す。
 山岳トンネルの工事では発破やずり出し、鋼製支保工建込み、コンクリート吹き付けなどの掘削サイクルを繰り返す。安藤ハザマではこれまで作業サイクルを把握する試みとして、重機にICタグなどを付けて稼働状況からサイクルを推定する方法などを試行していた。データを集めるための手間とコストが課題となっていた。

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