技術・商品

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

三井住友建設/超高耐久PC橋梁のたわみ試験を実施/設計通りのたわみを確認  [2019年10月17日3面]

たわみ試験の様子。手前側の橋桁に世界で初めてサスティンクリートを採用した

 三井住友建設は15日、同社が開発した高性能コンクリート「サスティンクリート」と、PC鋼材の代わりにコンクリートを緊張させる「アラミド繊維強化プラスチック(FRP)緊張材」を使ったPC橋梁のたわみ試験を行った。サスティンクリートとアラミドFRPを使ったPC橋梁は世界初。30トンのダンプを橋梁の中央で停止させたところ、当初の設計値とほぼ同じたわみ具合となり、高い耐久性を確認した。
 サスティンクリートはひび割れが発生しにくく、流動性が高いなどの特徴を持つコンクリート。セメントを全く使わずに製造することも可能で、製造工程で二酸化炭素(CO2)排出量を削減できる。強度が高く、打設から1週間程度で1平方ミリ当たり150ニュートン(N)の強度を発現する。三井住友建設によると他社のセメントを使わないコンクリートの強度は30~40N程度で、これを大きく上回るという。アラミドFRPはアラミド繊維をビニールエステル樹脂で固めて棒状にして鋼材の代わりにしたもの。これとサスティンクリートを組み合わせて橋梁を構築した。
 試験を行ったのは栃木県下野市にあるSMCプレコンクリート栃木工場敷地内にあるPC橋梁。PC橋梁を構成する三つの橋桁は普通コンクリートとアラミドFRPで構築していたが、このうち一つをサスティンクリートとアラミドFRPを使った橋桁に付け替え、ダンプを通行させた。ダンプが橋桁の中央に停止するとたわみの数値は0・2~0・3ミリとなり、設計値通りのたわみを確認した。
 サスティンクリートとアラミドFPRで構築した橋梁はサスティンクリートだけでも強度があるため、緊張材以外の補強材が不要。鉄分を含まないため腐食の懸念がなく、性能を落とさずに長期間使えるなどのメリットがあるが、セメントを使わないことから建設材料として認められていないのが現状。技術本部技術研究所の浅井洋副所長は「発注者から橋梁工事に採用されるよう、今後も実験を重ねて良さをPRしていく」と話している。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。