技術・商品

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

奥村組ら/覆工コン高速打設システムを高度化/不特定箇所でのひび割れを低減  [2019年11月7日3面]

金属製目地板の設置状況(天端部)

 奥村組とテクノプロ(兵庫県明石市、唐橋二郎代表取締役)、北陸鋼産(富山県滑川市、酒井正社長)の3社は、トンネルの覆工コンクリートを高速打設するシステムを高度化した。ひび割れ誘発目地を形成する技術を付加し、不特定箇所でひび割れが発生するリスクを抑えた。実工事への本格適用に向けさらなる改善を図るとともに、山岳トンネルの急速施工技術として積極的に提案していく。
 同システムは▽前後の同時打設▽左右の同時打設▽圧入方式を併用する打設-の要素技術で構成。長さ18~21メートルのロングスパンセントル方式による打設を、通常スパン(10・5メートル)と同程度かより短い時間で完了できるという。
 システムの高度化では、セントル中央に複数枚の金属製目地板を連続して設置しコンクリート打設後に目地板を引き抜くことで、ひび割れ誘発目地を形成していく。ポリマーを混合したアクリル系樹脂を目地板に塗布。コンクリートとの付着を低減して容易に目地板を引き抜ける。
 日本建設機械施工協会の施工技術総合研究所にある模擬トンネルで、施工実験を実施した。角欠けなどの不具合はなく、採取したコンクリートコアによる圧縮強度試験の測定結果などから、目地から離れた箇所と同等の品質を確保できることを確認した。
 ひび割れ誘発目地を形成した覆工コンクリート側壁部での計測も実施している。背面のひずみや表面の変位計測とコンクリート表面の観察では、約1年経過した時点でも不特定箇所でのひび割れは発生していないという。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。