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清水建設/低価格・小型の遮音ルーバーを開発/独自の羽板構造で遮音性能確保  [2019年11月8日3面]

しずかルーバーの形状。羽板の構造や内部の吸音材で遮音性能を確保する

 清水建設は従来製品と比較して低価格で小型化を実現したアルミ製遮音ルーバーを開発・製品化した。既存の遮音ルーバーと同等以上の遮音性能を備える。遮音性能の確保に当たり、吸音材に頼らず羽板の構造を工夫することで吸音材やそれを包む羽板の量を削減。低コスト化を実現した。同社が施工した大阪市のホテルに騒音対策建材として採用された。12月から外販を予定している。
 ルーバーは羽板と呼ばれる細長い板を一定の傾斜を付けて平行に並べたブラインドのような建材。開発した遮音ルーバー「しずかルーバー」は、羽板部分に反射、吸音、共鳴の三つの音響要素を組み合わせた独自の遮音機構を設けた。これにより形状をコンパクトに抑えつつ、遮音性能を確保した。
 三つの遮音機構のうち、特に高音域に対応するのが羽板の先端形状を利用した音の反射機構。放物線と円弧の二つの局面の反射材を組み合わせることで、発生音が元に戻るよう工夫した。ルーバーの中空部分に組み込まれた吸音材は低音域から高音域に対応。通気経路の背面に設けたスリットは中音域に対応する共鳴器となり、スリット部から先に音を伝導せずに元の方向に戻る。通気性にも優れ、既存ルーバーと比較して2倍~数倍の通気性を確保する。
 従来の遮音ルーバーは吸音材に遮音機能を頼るケースが多く、吸音材が大きいとその分吸音材を包む羽板などの量も大型化してしまう。しずかルーバーは羽板の構造を工夫することで遮音性能を確保。吸音材と羽板の量を少なくできるため、従来のルーバーと比較して生産コストを20~50%程度削減できるという。
 27日に開業予定のSGリアルティ新大阪ホテルに、地上設備ヤードの騒音対策建材として採用された。製造委託先の成和(京都府宇治市、高田和廣代表取締役)を通じた外販も予定。販売価格は電解二次着色仕上げで1平方メートル当たり4万8000円(税別)、フッ素樹脂塗装仕上げは5万5000円(ルーバーのみ、下地・鉄骨別途)を想定している。

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