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大成建設/技術センターに大型壁加熱炉を新設/実大部材の耐火実験可能に  [2019年11月21日3面]

新設した加熱炉。合計22個のバーナーを使うことで1200度まで温度が上昇する

 大成建設は横浜市戸塚区の技術センターに耐火実験用の大型壁加熱炉を新設した。加熱可能な壁の寸法は幅3・5メートル、高さ3・4メートル。これまでは実大部材を加熱できる装置がなかったため部材の一部を実験していた。大型壁加熱炉を新設したことで実大部材を使った実験が可能になり、実験精度の向上などが期待される。初弾として12月に壁の耐火実験を予定している。
 装置は最大100トンの部材まで載荷可能。20台のメインバーナーと2台の補助バーナーで加熱する。実験中、下部のジャッキで部材に力を加えることで、部材に荷重がかかった状態で加熱された場合の変状を再現する。今後は長時間耐火の耐力壁・防火区画、防火扉、開口部、道路トンネルの構造体などの開発に向けて加熱炉を活用する。
 土木、建築それぞれの構造物別に特徴的な火災状況の再現が可能。土木では補助バーナーを使用し出火5分で1200度の高温になる道路トンネル事故の火災が再現できる。建築では開口部が少ない部屋での火災を想定した最長6時間の加熱継続が可能。建築基準法で定められている部材の損傷しにくさ、遮熱性や遮炎性などを確認できる。
 建築物で発生する火災は室内に可燃物が多く、さらに窓や出入り口などの開口部の面積が小さいと火災が長時間化する傾向がある。建築物の耐火実験では載荷状態での長時間加熱試験による部材の耐火性能のデータ蓄積が重要になる。土木構造物の場合は道路トンネルで火災が発生した際のシールドトンネルセグメントなどの耐火性能を確認するため、短時間で高温に達する実験装置が求められていた。

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