BIMのその先を目指して

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BIMのその先を目指して・116/樋口一希/東芝エレベータのクラウドサービス  [2019年11月28日]

クラウドサービスの概念図

 東芝エレベータは、BIMパーツダウンロードサービスを拡充し、BIMによる設計業務を支援するアドインツール「BIM昇降機計画ツール」と大容量データを効率的に交換でき、より高度なBIM連携を実現する「クラウドサービス」の提供を今月5日付で開始した。

 □WEBサイト「BIM東芝昇降機設計・施工支援サービス」の運営でBIM関連サービスを提供□

 東芝エレベータは2012年からBIM事業に注力し、業界の先陣を切ってさまざまなBIM関連サービスを提供してきた。連載「BIMの課題と可能性」第41~43回で先駆的なBIM関連サービスを報告したのは14年1月だった。東芝エレベータはその後もWEBサイト「BIM東芝昇降機設計・施工支援サービス」(※)を運営するなどサービスの充実を進めてきたが、今回のサービス拡充はBIM普及のさらなる加速化に貢献するものとして期待大だ。
 ※https://www.toshiba-elevator.co.jp/elv/new/support/bim/

 □昇降機用のBIMパーツを作成できるBIMソフト「Revit」のアドインツールを開発して提供□

 「BIM昇降機計画ツール」は、以前から提供されているBIMパーツダウンロードサービスに加えて開発したBIMソフト「Revit」のアドインツールで、昇降機用のBIMパーツを作成できる。前述したWEBサイト内の会員向けコーナーで会員登録により無料ダウンロードできる。
 「BIM昇降機計画ツール」を活用して昇降機の機種やスペックを専用インターフェースで指定することで、基本設計に必要なBIMパーツを自動的に作成することが可能となる。BIMパーツの自動作成機能に加えて、建築計画時にエレベーターの台数を算出する上で必要な交通計算ソフトやエレベーター乗り場の意匠デザインを検討できるデザイン作成アプリケーションも新たに開発し、新機能として追加している。
 昇降機の意匠決定をサポートする「昇降機プランニングシステム Design Simulator」(※)は次のサイトから入手できる。
 ※https://www.toshiba-elevator.co.jp/elv/new/designsimulator/

 □会員登録によって利用できる「クラウドサービス」でBIM関連データを共有・交換・管理□

 「クラウドサービス」は会員サイト内で提供するクラウドサービスで、ユーザーが保有する建築データや東芝エレベータ提供のBIMデータ、意匠データを共有、交換、管理できるほか、ユーザーから提供された施工用の建築データに対して昇降機BIMパーツのデータを自動で配置できるBIM連携ツールも新たに開発している。従来、メールなどで交換していたBIMデータや施工に必要な建築BIMモデルをクラウド上で管理、共有し、大容量データの交換作業を円滑に行うことで業務効率の向上を図ることができる。

 □BIM連携事例・BIM施工事例・コラム「今とこれからを知る」と掲載コンテンツも充実□

 WEBサイト「BIM東芝昇降機設計・施工支援サービス」の掲載コンテンツも充実している。「BIM昇降機計画ツール」の解説動画や簡易的なマニュアルはもちろんのこと、「BIM連携事例」「BIM施工事例」「BIMの『今とこれからを知る』コラム」などが掲載されている。
 注目のコンテンツ「BIM連携事例」では設計事務所、施工会社など関係者間で行われるエレベーター設置におけるBIM連携の詳細が掲載されている。
 設計事務所との連携では、設計事務所からBIMモデルを受領し、対象案件に最適なプランをBIMモデルで提案、昇降路を納める躯体開口に関する資料をBIMで作成し、速やかな合意形成を得るためのフローが掲載されている。施工会社との連携では、BIMモデルによる合意形成によって鉄骨ファブリケータと昇降機設備の連携を実務面で定着させ、鉄骨の打ち合わせ図面の削減や品質向上につなげるフローが掲載されている。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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