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小柳建設ら/ホロレンズ用いたMRで現場業務効率化/移動時間削減にも効果  [2019年12月2日3面]

都内で活用成果発表会を開いた

 小柳建設(新潟県三条市、小柳卓蔵社長)は、東京都都内で11月28日に「ホロストラクション」の活用成果発表会を開いた=写真。ホロストラクションは、3Dモデルや工事関連書類などをMR(複合現実)技術で可視化して建設現場の業務効率化などにつなげるシステム。同社と日本マイクロソフトが共同で実用化を目指している。発表会ではトライアル導入した竹中工務店らが成果を報告。設計・施工段階での有効活用や、1カ所に集まらずに打ち合わせが完結できるといったメリットを説明した。
 ホロストラクションは、日本マイクロソフトのホログラフィックコンピューター「マイクロソフトホロレンズ」を活用する。工事の工程表や3D設計モデル、関連書類などを目の前にあるかのように映し出すことができる。遠隔地にいる者同士が、同じ画面を見ながら議論することが可能で、相手の様子もアバターで確認できる。打ち合わせ場所に集まる移動時間が不要になることも大きなメリットとしている。
 冒頭、小柳社長は「建設業界の働き方や技術者の家庭での過ごし方が変わってくるだろう。働き方のデファクト(事実上の標準)を作っていく」と語った。スマートフォンへの適用や、現場をスキャンして工事の計画を立案するような機能も検討しているという。
 同社は、大河津分水の掘削工事を対象に進めている実証状況を説明。CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)データを表示しつつ、発注者や協力会社らが現場の問題点や施工方法を共有することで、より精度の高いフロントローディングが実現できるとしている。従来の図面では分かりにくかった設計上の不具合を見つけて、発注者らとホロレンズを用いた打ち合わせを行い、対面で集まらずに修正したケースも報告した。
 竹中工務店の花岡郁哉アドバンストデザイングループリーダーは、模型の代替として複雑な形状の設計業務に導入して有効活用した事例を紹介したほか、施工段階での効率化にもつながるとの見解を示した。設計事務所であるシナト(東京都世田谷区)の大野力社長は、図面の表示サイズが自由に選べて、実寸の大きさを表示できることもメリットに挙げ、「周囲の物と相対的に比較できるため、スケール感をよりリアルに感じられる」と述べた。

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