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国交省/下請代金支払い適正化を業界に要請/年末控え、できる限り現金払いを  [2019年12月3日2面]

 国土交通省は2日、資金需要の増大が予想される年末を控え、下請契約・下請代金支払いの適正化と施工管理の徹底を図るよう、土地・建設産業局長名で建設業110団体に通知した。同日付で建設業課長、建設市場整備課長の連名で都道府県建設業担当部長にも送付。通知内容の徹底や技能労働者の賃金水準の確保に努めるよう求めた。
 文書では「新・担い手3法」を踏まえ、▽見積もり▽社会保険加入の徹底▽契約▽建設業の働き方改革に向けた適正な工期設定や週休2日の推進など▽施工管理の徹底▽検査および引き渡し▽下請代金の支払い▽下請負人への配慮など▽技能労働者への適切な賃金の支払い▽消費税の円滑かつ適正な転嫁▽関係者への配慮-の11項目を要請した。
 下請代金の支払いについて、元請は下請に対し法定福利費を含む下請代金の支払いをできる限り現金で支払うよう求めた。現金払いと手形払いを併用する場合は、少なくとも労務費相当分(社会保険料の本人負担分を含む)を現金払いとし、「手形などによる支払いは慎むこと」とした。
 見積もりについて、下請代金の設定では書面による見積もり依頼、見積書の提出で元請・下請双方の協議による適正な手順を徹底するよう要請。当初の契約通り工事が進行せず、工事内容が変わり工期または請負代金額に変更が生じる場合も双方の協議による適正な手順により追加工事や変更工事の着工前に、書面での見積もり依頼と見積書の提出を徹底するよう求めた。
 社会保険加入の原資となる法定福利費は、建設業法に規定する「通常必要と認められる原価」に含まれるとし、法定福利費を必要経費として適正に確保するよう要請。2017年7月に建設工事標準請負契約約款を改正し、受注者が作成して発注者に提出する請負代金内訳書に法定福利費を明示する規定を新設。しかし市町村での導入が進んでいないとした上で、建設工事標準請負契約約款の活用を周知徹底することも明記した。
 下請負人への配慮では、建設業退職金共済制度について現場の技能労働者一人一人に証紙の交付・貼付が徹底されるよう、元請負人と下請負人との間で証紙の交付・請求事務を適切に行うよう要請。公共工事で改めて元請負人が下請負人に対し、本来交付すべき証紙の辞退を不適切に求めることのないよう周知徹底を求めた。民間工事では公共工事と比べて制度普及が進んでいないと指摘した上、建設技能者が民間工事に従事する場合でも公共工事と同様に退職金が受け取れるような環境整備に努めるよう求めた。
 建設市場整備課長名で、下請代金の決定に当たって公共工事設計労務単価を参考にする際の留意事項に関する文書を建設業110団体に2日付で送付。労務単価には労働者雇用に伴う賃金以外の必要経費分が含まれてないことなどを改めて周知した。

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