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厚労省/石綿飛散防止対策見直しで方向性/改修工事、100万円以上は届け出義務化  [2019年12月4日1面]

 厚生労働省は、建築物の石綿(アスベスト)飛散防止対策で見直しの方向性を固めた。解体部分の床面積の合計が80平方メートル以上の解体工事と請負金額100万円以上の改修工事は、石綿の有無にかかわらず施工業者が作業開始前に、労働基準監督署へ届け出ることを義務付ける。届け出の内容は工事に関する基本情報や事前調査の結果などで、電子システムで行う。年度内に正式決定し、2020年度に関連省令を改定する予定だ。
 厚労省が設置した検討会が昨年7月から議論を進めてきた。東京都内で3日開かれた同検討会の第5回会合で石綿ばく露防止対策の見直しに向けた中間取りまとめを審議し、おおむね了承した。
 建築物の解体または改修を行う場合、石綿障害予防規則(石綿則)で石綿を使用した建材の有無を調べる事前調査を義務付けている。中間取りまとめでは、事前調査の方法を具体化。調査は現地で行い、外観からは目視で直接確認できない部分を含め、解体・改修工事に関わるすべての部位を調査しなければならないとした。調査や分析は一定の講習を修了した者などとする要件を設ける。
 石綿則で、石綿含有の保温材や耐火被覆材などを除去する場合、労働基準監督署に作業届を提出することが義務付けられている。石綿などが吹き付けられている耐火建築物または準耐火建築物で石綿などを除去する場合は、労働安全衛生法などに基づく計画届が義務となっている。
 今回の見直しでは、これらに加え、解体や改修の工事情報などについての届け出制度を創設する。アスベストの有無にかかわらず、行政が情報を把握することにより、事前調査や措置の適切な実施を促す狙いがある。一戸建て住宅を含む解体工事の大部分と屋根や水回りの改修など対象は広範囲となる。
 厚労省によると、年間210万件規模の工事が届け出の対象となる見通しだ。施工業者の事務負担を軽減するため、手続きを簡素化。紙ベースではなく、ホームページに専用の届け出システムを構築する予定という。新制度の運用に当たっては、同一工事の仕事を複数の業者が請け負っている場合は、元請業者が提出するといった考え方を示している。

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