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長大/受注活動の「空白エリア」解消へ/業務効率向上へ研究開発費3倍増  [2019年12月6日3面]

永冶社長

 長大の永冶泰司社長は東京都内で4日に開いた2019年9月期の決算説明会で、今後の経営戦略を明らかにした。10月の台風19号など相次ぐ自然災害の復旧関連業務に対応しつつ、国内事業で受注活動の「空白エリア」で体制を整えるなど基盤の強化に取り組む。人材不足を補完する上で重要となる生産性の向上などを目的に研究開発などへの投資も拡大。研究開発費を前期の3倍増に当たる約1億円に増額する。
 同社は、30年9月期が目標の長期経営ビジョンを達成するため▽国土基盤整備・保全事業(事業軸i)▽環境・新エネルギー(事業軸ii)▽地域創生(事業軸iii)-の3領域をターゲットに、受注や業容の拡大を目指す。提案活動を強化しながら、基礎自治体のうちこれまで業務受注が低調だった空白エリアの解消も狙う。10月に発足した「技術統括センター」を軸に活動を強化する。
 環境関連では再生可能エネルギーに注力し低炭素社会に貢献する。地方創生はPPP/PFIや自動運転などを推進し、地域活性につなげる。事業軸i~iiiで培ったノウハウを生かし、東南アジアを中心に大規模鉄道事業や小水力発電などで強みを生かす。
 事業領域の拡大と並行し生産効率のアップにも注力。20年9月期の研究開発費用として約1億円(19年9月期は約3000万円)を投資する。CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)や人工知能(AI)をベースにした省力化技術の開発につなげる。
 未開拓エリアの解消に向け、永冶社長は「地方勤務の営業社員と技術職、元行政職員の連携を深化し進める」と説明。知名度向上によって「受注量確保に努める」とした。人材配置の在り方にも言及し「海外の受注比率を伸長させながら現地人材の育成を強化する」考えを表明。国土強靱化に関連した発注業務が増加すると見て「海外に滞在する社員を国内にシフトする」方針を明らかにした。

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