工事・計画

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東京プリンスホテル建替(東京都港区)/公園まちづくり制度活用へ/都が芝公園構想案  [2019年12月6日4面]

 東京都港区にあり西武グループが所有する「東京プリンスホテル」の建て替えで、都の「公園まちづくり制度」の活用が検討されていることが分かった。都が4日に公表した「芝公園を核としたまちづくり構想(案)」に方針が盛り込まれた。同ホテルは芝公園の都市計画公園区域に含まれており、現状では建て替えが困難。都は同制度に基づき、街づくり構想を踏まえた開発計画を民間に提案してもらう考えだ。
 同ホテルの建て替えを巡っては、西武ホールディングスの後藤高志社長が2016年1月の記者会見で、高輪、品川のプリンスホテルとともに20~27年に再開発する意向を表明。旧赤坂プリンスホテル跡地で16年7月に開業した「東京ガーデンテラス紀尾井町」のような複合開発を想定していることを明らかにした。ただし、公園区域内の開発規制を緩和するため、行政機関との協議が必要とも指摘していた。
 同ホテルは1964年に開かれた前回の東京五輪に合わせ旧都市計画法の建築許可により建設されており、増上寺とともに公園の未供用区域となっている。もとは徳川霊廟(れいびょう)群が置かれていた歴史的背景を踏まえ、街づくり構想案では「遺構を生かした空間の再生(領域・軸線などの再生)」を図りつつ、まとまった広場を設けるエリアと位置付けた。
 都は学識経験者が参加した非公開の検討会(座長・岸井隆幸日大特任教授、15年9月設置)での議論を基に街づくり構想案を取りまとめた。都民意見の募集を経て20年2月ごろに正式に策定する。それ以降に公園まちづくり制度を活用した民間開発の提案が行われる見通しだ。
 同制度は、公園の未供用部分で民間の創意工夫による街づくりと公園・緑地の整備を両立するための仕組み。一定の緑地確保(緑地確保率60%以上、緑地面積1ヘクタール以上)などを条件に民間事業者から開発計画を提案してもらう。同制度の活用実績はゼロだが、新宿、渋谷、港の3区にまたがる「神宮外苑地区」でも20年以降の大規模開発を見据え活用が検討されている。

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